服のシワの描き方 マスターブック

 まるまる1冊、シワの描き方です。服にできるシワについて、素材や体の動きによるでき方、男性と女性の服の違い、さまざまな制服・衣装での描き方、と解説します。

服のシワの描き方マスターブック服のシワの描き方マスターブック (ナツメ社Artマスター)

 まず、シワを体の動きによってできる、引っ張りジワ・寄せジワと、クセジワ(場合によって「たるみジワ」)に分けて考えます。それに生地素材による表現、男女の体格や衣服による特徴的なの違いを解説する。モデルは男性1人、女性2人です。

 後半はマンガでよくある服装・コスチュームをあげて作例を示します。ジーンズ、革ジャン、スーツ、セーラー服、ブレザー、学ラン、ドレス、浴衣、ナース、メイド、ゴスロリ、SF・ファンタジーまである。基本は写真と鉛筆線画の解説で、ポイントにイラストレーターによるカラーイラストがあります。

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写真から描き起こす マンガデッサン

 タイトル通り、ポーズ写真からデフォルメの入ったマンガキャラを描き起こす解説書です。

写真から描き起こすマンガデッサン写真から描き起こすマンガデッサン 動けるキャラが上手に描ける!

 ポーズ写真→そのまま描くリアルなデッサン→デフォルメして描くマンガデッサン。そこからリアルなデッサンを省略して、写真から直接マンガデッサンを描くためのポイントを判りやすく丁寧に、ポーズ毎に解説していきます。

 著者はゲーム関係のイラストレーターで、美大・専門学校など出ておらず、30才近くになって本格的に絵の勉強を始めたとのことです。それだけに才能に恵まれ子どもの頃から絵を描いている人に比べ、大人になってから絵が上達すると、その過程やポイントを上手く言葉で説明できます。骨や筋肉の説明、服のシワの入れ方など、整理された解説になっています。

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ブックストッパー

 本の開いたページを押さえておくための道具です。

ブックストッパーブックストッパー

 金属のおもりに洗濯挟みを付けたような簡単な作りですが、意外に重宝します。紙の厚さにもよりますが200ページは余裕ではさめて、それ以上の分厚い本でも使える様に工夫されている。

 ブックスタンドと同じ用途になりますが、小さすぎて押さえにくい文庫本に便利です。また場所を取らず持って歩くのに向いています。

 難点は、なぜか書籍扱いで1個840円とちょっと高め。2個あった方が便利なのは確かで、特に大判で分厚い資料は2つ使わないといけない場合が多いです。

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ダイナミックコミック講座 人物を描く

 人物画に奥行きを持たせ、筋肉を理解した動きのある肉体を描くためのデッサン講座本。

ダイナミックコミック講座ダイナミックコミック講座 人物を描く

 人物にもパースがあり、奥行き圧縮が必要なことは解っていてもなかなかできない。それが正面からの楽なポーズに逃げてしまう理由としています。この本は立体的な動きのあるポーズの描き方を徹底的に解説してくれる。それには骨格だけでなく筋肉の働きの知識も必要です。例え隠れて見えなくとも筋肉は連続して作用し、体のラインに出てきます。それを想像して描かなければなりません。

 作例はハゲのマッチョな男性がほとんどです。講座の趣旨からすれば当然な絵柄でしょうが、癖のあることも確かです。それと基礎的な人体の骨格と、パースの知識がないと、取っ掛かりさえつかむのが難しいレベルになります。

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もっと知りたいミュシャ 生涯と作品

 多くのイラストレーターに影響を及ぼしている「アルフォンス・ミュシャ」についての入門書です。

もっと知りたいミュシャもっと知りたいミュシャ―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)

 当時、人気女優の演劇宣伝ポスターで有名になったミュシャは、画家というより今のイラストレーターそのものでしょう。女性をモチーフにし、はっきりした線画・色づかいは現在でも商用イラストとして通用する作品です。

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リアルなキャラクターを描くためのデッサン講座

 ベテランアニメーターによる、リアル系劇画タイプのキャラクターの描き方講座になります。

リアルなキャラクターを描くためのデッサン講座リアルなキャラクターを描くためのデッサン講座(漫画の教科書シリーズ No. 3)

 前7割ほどが『リアルな人物デッサン講座』、後3割が『画面構成について』です。

 デッサンの方はやさしい人物画やさしい美術解剖図を、今の漫画やアニメに応用しやすいよう整理したものです。8頭身キャラクターの描き方、骨・筋肉の構造を踏まえて皮膚表面に現れる強調すべきラインを解説している。さらにシワの描き方、連続するアクションの抜き出すポイントなどリアルにこだわった内容です。

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動物の描き方

 デッサン参考書で有名な「人体のデッサン技法」の著者ジャック・ハムによる「動物の描き方」です。

動物の描き方動物の描き方

 約1000カットにもおよぶ作例イラストと、テキストによる詳細な解説は「人体のデッサン技法」と同じで、ページ数以上の密度のある内容になっています。正確には「哺乳類の描き方」で、イヌ・ネコ類の身近なペットから、ウマ・ウシ・ブタの家畜、ライオン・クマ・ゾウ・サルなど動物園で見られる哺乳類の描き方になる。骨・筋肉の付き方や、目鼻耳や脚の比較、歩き方、毛皮の模様、特徴を捉えた簡単な描き方など、動物を描くための情報量は高いです。

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An Atlas of Anatomy for Artists

 アーチスト(絵描き、人形師)向けの人体解剖図と作画資料集といった内容の洋書です。

AnAtlasofAnatomyforArtistsAn Atlas of Anatomy for Artists

 図版がメインのページは189ページ、その前に20ページほどの各図版の紹介文、最後に3ページの参考文献一覧がある。メインは骨・筋肉・皮膚といった解剖図のイラスト、白黒写真による比較、ダ・ヴィンチ、ミケランジェロなどの素描の掲載になります。

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Anatomy for the Artist

 絵描きのための美術解剖図と写真集。洋書になります。

AnatomyfortheArtistAnatomy for the Artist

 ハードカバーの256ページ。しっかりした装丁で、洋書にありがちなペーパーバックとは違いきれいです。大判で、写真はカラーとモノクロが混在します。あえてモノクロなのは明暗をはっきりさせるためでしょう。モデルも男女だけでなく、白人黒人ほかとバランスを取っています。

 身体の各パーツごとにクローズアップし解説している。写真にトレーシングペーパーの骨格図を透かして見せるのは面白い。ポーズ集といえる写真は少なく、アップで身体の各パーツの骨・筋肉・皮膚をしっかりとらえる為の写真集です。

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驚くほどかんたん動物デッサン

 動物のからだを人体と比較してデッサンするという描き方。簡単に、そして動きのある動物を描くためにアニメーション的なアプローチをしています。

驚くほどかんたん動物デッサン驚くほどかんたん動物デッサン

 身近な犬・猫、作品に登場しやすい馬・鹿・熊・ライオン・象をメインに、人と同じように簡単なアタリをとって描いている。その動物の特徴的なポーズを捉えて描くコツを的確にアドバイスしてくれます。

 動物の描き方の本で1970年代に「動物の描き方」と「動物画の描き方」が出版されています。どちらも良書ではありますが、時代は変わってよりアニメ的な描き方にシフトしている。解剖学的な、外からは見えない骨や筋肉の付き方まで学んで描かなくても、円やラフな線でアタリをとり、動きをつけて自然に見える絵にしましょうという提言です。漫画でいえば劇画か、萌え系か、絵柄の好みで分かれる事柄かと思います。

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