カラー&ライト リアリズムのための色彩と光の描き方

 絵描きにとって重要な、色選びと光の表現について、理論と多くの絵画によって解説する参考書です。

カラー&ライトリアリズムのための色彩と光の描き方カラー&ライト リアリズムのための色彩と光の描き方

 1つのテーマを見開き2ページで解説する。多くの作例があり画集のようですが、テキストも難しい課題を良く簡潔にまとめています。

 第1章「伝統」では、過去の絵画における色使いを簡単におさらいする。2章「光源」と3章「光とフォーム」は、天候やライトによって変化する印象や立体感の説明です。

 4章「色の要素」と5章「絵具と顔料」は、色の基礎知識と絵の具(顔料)の使い方。6章「色の関係」と7章「プレミックス」は、モノクロ・暖色寒色といった色の選択から、ガマットマッピングという色域に枠をはめた配色方法までの解説になります。

 8章「視覚」、人の目がどう色を捉えているか?について。9章「表面と効果」、透過光や反射・メッキ・ツヤなどの写真に写る効果と、肉眼でしか知覚できない表現について。

 10章「大気の効果」は、風景画に出てくる自然の表現方法。11章「光の変化によるドラマ」は、全章通してのまとめ。12章は「参考資料」です。

カラー&ライト リアリズムのための色彩と光の描き方(ボーンデジタル)

 帯に「アーティストのための色と光の理論」「読んだ後には景色が違って見えます」とあります。まったくその通りです。傍らに置いて、カラーを描くときに悩んだら読む・観るみたいな「座右の書」になるでしょう。

カラー&ライトリアリズムのための色彩と光の描き方中身01

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ISBN-13: 9784862461537
▼目次(カラー&ライト リアリズムのための色彩と光の描き方
もくじ p.5
はじめに p.8

Chapter 1:伝統 p.10
巨匠たちの色使い p.12
アカデミーの伝統 p.14
イギリスにおける野外制作 p.16
ハドソン・リバー派 p.18
野外芸術運動 p.20
象徴派の夢 p.22
雑誌のイラスト p.24

Chapter 2:光源 p.26
直射日光 p.28
曇天の光 p.30
窓からさし込む光 p.32
キャンドルと炎の光 p.34
屋内の電灯 p.36
街灯と夜景 p.38
ルミネセンス p.40
隠れた光源 p.42

Chapter 3:光とフォーム p.44
フォームの原理 p.46
明部と暗部の区別 p.48
投影 p.50
ハーフシャドウ p.52
オクルージョンシャドウ p.54
プレーンライト p.56
フロントライト p.58
エッジライト p.60
逆光 p.62
アンダーライト p.64
反射光 p.66
スポットライト p.68
フォームの原理の限界 p.70

Chapter 4:色の要素 p.72
カラーホイール再考 p.74
彩度と明度 p.76
固有色 p.78
グレーと無彩色 p.80
緑をめぐる問題 p.82
グラデーション p.84

Chapter 5:絵具と顔料 p.88
顔料の探求 p.90
顔料のチャート化 p.92
耐光性 p.94
暖色での地塗り p.96
スカイパネル p.98
透明性とグレージング p.100
パレットの構成 p.102
色数を絞ったパレット p.104
泥を巡る議論 p.106

Chapter 6:色の関係 p.108
モノクロ p.110
暖色と寒色 p.112
色付きの光の作用 p.114
トライアド p.116
カラーアクセント p.118

Chapter 7:プレミックス p.120
カラーストリングの準備 p.122
ガマットマッピング p.124
ガマットマスクの作成 p.126
配色の形状 p.128
調整したガマットの混色 p.130
カラースクリプト p.132

Chapter 8:視覚 p.134
色のない世界 p.136
月の光は青いか? p.138
エッジと奥行き p.140
色の対立 p.142
色の恒常性 p.144
順応とコントラスト p.146
食欲をそそり、癒す色 p.148

Chapter 9:表面と効果 p.150
透過光 p.152
サブサーフェススキャタリング p.154
顔のカラーゾーン p.156
髪の秘密 p.158
コースティクス p.160
鏡面反射 p.162
ハイライト p.164
カラーコロナ p.166
モーションブラー p.168
写真か観察か p.170

Chapter 10:大気の効果 p.172
スカイブルー p.174
空気遠近法 p.176
逆空気遠近法 p.178
ゴールデンアワーの光 p.180
日没 p.182
霧、かすみ、煙、塵 p.184
虹 p.186
スカイホールと群葉 p.188
光芒とシャドウビーム p.190
木漏れ日 p.192
雲の影 p.194
日のあたる前景 p.196
雪と氷 p.198
水面:反射と透明度 p.200
山あいの小川 p.202
水中の色 p.204

Chapter 11:光の変化によるドラマ p.206
連続スケッチ p.208
最後の締めくくり p.210

Chapter 12:参考資料 p.212
顔料について p.214
推薦図書と情報源 p.216
用語集 p.218

索引 p.221
謝辞 p.223
奥付 p.224

ファンタジーの世界を描く 建造物編
巨匠に学ぶ配色の基本
ジブリTHE ARTシリーズ(背景画集)


蛇足文:絵画の表現は、1.光が当たっての物質の色や、大気の反射など『自然科学』の領域、2.それを脳がどう知覚し、または錯覚し処理するのかの『感覚』、3.『絵の具』顔料による表現の制約、の3段階があります。

 デジタルソフトのおかげで3.『絵の具』の制約からは自由になり、また戸惑うけど、逆に1.2.の理論が重要になる。1.2.を突き詰めればよりリアルに、離れて新しい表現を求めれば幻想的もしくは非現実世界に。3.もまた、伝統的に避けられてきた表現対象や色があって、それを描くだけでも新鮮な作品になるのだと。しかし、好みの緑色がそんなに嫌われた色だったとは・・・

▼過去のレビュー記事(ランダム表示)
▼コメント
ゴーストさん 2015/06/28 14:50 編集
この本は初心者にも理解できて
すぐに実践に活かせますか?
色の選びかた、作り方は具体的に書いてありますか?
値段が高いので買って損したくないです。
さなだむし 2015/06/29 16:12
帯に「アーティストのためのアーティストによる色と光の理論。」とあります。
アートスクールの学生向けに理論を教えている形なので、全くの初心者にはやさしくないでしょう。
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