立体から考える美少女の描き方 88のコツ

　平面的になりがちなキャラクターを、立体的に見せるコツを教えてくれます。女の子キャラの描き方と上達のためのテクニック集です。

立体から考える美少女の描き方 88のコツ（amazon）

立体から考える美少女の描き方 ８８のコツ！！ （honto）

　『立体』というと人物デッサンをして彫刻のように、人体をとらえて量感を出すのが本来でしょう。本書はその方向ではなく、マンガ・アニメのキャラクターモデルを立体的に見せる＋αの要素を解説します。言うなればマンガデッサンのバージョンアップ版になります。

　第1章「基本立体モデルとは何か？」では、アタリをとるモデル人形（筋肉も盛り込んだリアル系タイプ）の解説。頭身のバランスや比率についてなど。

　2章「頭部を立体的に描く」は、記号化されている頭部の各パーツ（目マユ耳鼻口髪）を、もう少し立体的に変化させて、正確に配置するテクニックを紹介します。

　3章「体を立体的に描く」は、こちらも各ブロック（胴体・腕手・脚足）を立体的にリアル系に描く方法の紹介です。

　4章「パースと人体 アオリとフカンの描き方」は、立体を意識して人体構造を学べばパースの付いたアオリ・フカンの構図を練習するのが近道です。見逃しがちな微妙なラインも徹底的に修正します。

　5章は、絵師紹介をかねたイラストメイキングです。

■立体から考える美少女の描き方　88のコツ!!（ホビージャパン）
■Manga技法 -ホビージャパンのマンガ技法書-さん「立体から考える美少女の描き方88のコツ!!」本日発売となりました（Facebook）

　すでに全身キャラ絵が描ける人をランクアップさせる内容です。イメージ的には、日常系アニメキャラをリアル系アクションキャラ（攻殻機動隊の義体のような）に直す方向になります。

　章立ては『スーパーマンガデッサン』系と同じくオーソドックスです。ただ、教える内容は+αな新鮮さを感じます。おそらくは、すでに描いていて『間違っている・理解できていない』ことを前提に修正するパターンが心地よいのでしょう。

　細かくみれば200以上のネタを入れ、88のコツとしています。膨大な既刊本からすれば被りはあるのですが、総じて新しいネタが多いです。読めばいくつかの発見や絵柄の修正に役立つことと思います。

ISBN-13: 9784798610924
▼目次（立体から考える美少女の描き方 88のコツ！！）
本書を読む前に1 p.2
本書を読む前に2 p.4
もくじ p.5-7
はじめに：中塚 真 p.8

第1章「基本立体モデル」とは何か? p.9
頭身 p.10
コツ01　頭身のバランスを把握する！ p.10
全身のバランス p.12
コツ02　各部位の比率は丸暗記 p.12
アタリを描く p.13
コツ03　どんな絵でもまず最初にアタリから p.13
コツ04　手足の大きさは必ず顔と比較しよう！ p.13
コツ05　アタリから立体物で考えよう！ p.14
コツ06　ダイナミックなポーズはアタリなしでは描けない p.16
基本立体モデル p.20
コツ07　理想のアタリ、基本立体モデルを覚えよう p.20
コツ08　同じ頭身でのデフォルメ使い分けテクニック p.25

第2章頭部を立体的に描く p.27
頭部のとらえ方 p.28
輪郭を描く p.31
コツ09　頭の奥行きは長くとる p.31
コツ10　耳は首、頭頂ライン上にある p.31
コツ11　あごは引っ込めすぎない！ p.32
目を描く p.36
コツ12　形はリアルでも線は少なく！ p.37
コツ13　タレ目でも奥の目はつり目になる p.38
コツ14　目とまつ毛のすき間が大事！ p.39
コツ15　輪郭を切った目の表現で画力アップ！ p.39
コツ16　斜め顔の両目に遠近感はつけない！ p.40
コツ17　フィギュア的な目でも立体表現 p.42
マユを描く p.43
コツ18　マユは基本を踏まえてからバリエーションを！ p.43
耳を描く p.44
鼻を描く p.45
コツ19　鼻は正中線！ p.45
コツ20　正面の鼻から決める！ p.47
口を描く p.50
コツ21　歯の幅は一定！ p.51
コツ22　口は歯の奥行きを意識すればしっかり描ける！ p.52
コツ23　下あごのみが、耳の下を基点に動く！ p.53
コツ24　口の決め手、口角が重要！ p.54
コツ25　横顔や斜め顔では、唇は正中線の奥側が大事！ p.55
コツ26　魅力的な横顔とは本当の真横ではない p.55
髪を描く p.56
コツ27　ブロックごとに考える p.56
コツ28　おでこは広くとろう p.57
コツ29　束に分けて、生え際から毛先まで描く p.58
コツ30　トップでボリュームとシルエットを操作！ p.59
コツ31　ツインテールの分けめは大きなジグザグ！ランダムかつ途切れた線で p.60
コツ32　左右対称でない場合は、両側から描けるように考える！ p.61
コツ33　立体表現とはあらゆる角度から正確な立体を描けること！ p.61
コツ34　タテ巻はつけ毛感覚 p.62
コツ35　ばらつかせて毛先を遊ばせる p.64
コツ36　魔法の曲線 p.64
コツ37　髪型を決めるには、全身のバランスが大事！ p.68

第3章体を立体的に描く p.69
胴体 p.70
コツ38　首はすき焼きのネギの形と認識する！ p.70
コツ39　首にはVの字のスジ！ p.71
コツ40　首は両耳の真ん中につく p.72
コツ41　アバラは全体のシルエットが大事！ p.73
コツ42　肩と胸はつながっている p.76
コツ43　ワキの下は必ず細くする！ p.77
コツ44　乳房は外側を向いている！ p.78
コツ45　乳房は下を向いているとき一番均整がとれる！ p.79
コツ46　乳房を立体的にとらえる p.79
コツ47　正中線を使って体をひねる p.84
コツ48　前屈、反るときは曲がるポイントがある p.86
腕・手 p.88
コツ49　手首をねじると上腕の見え方も変わる p.90
コツ50　腕橈骨筋（わんとうこつきん）を使いこなせ！ p.91
コツ51　腕のつくりは鎖と同じ p.92
コツ52　指をとって考える p.95
コツ53　手の平の指のつけ根には関節がない！ p.95
コツ54　指の関節には球を入れて描く p.96
コツ55　握りは指を一列にしない！ p.97
コツ56　拳を握るときにはすき間に注意！ p.97
脚・足 p.100
コツ57　ヒザは折りたたみ定規 p.102
コツ58　足指は”親指前の下4本”と覚える！ p.105
コツ59　足指はやや外反母趾が美しい p.106
コツ60　足首の可動域は30度が限界！ p.108

第4章パースと人体 アオリとフカンの描き方 p.111
顔のアオリとフカン p.112
コツ61　耳の位置は動かない p.112
コツ62　アオリでは鼻スジは縮み、目とマユは離れる p.113
コツ63　フカンでは鼻スジは伸び、目とマユは近づく p.113
アオリの顔を描く p.114
コツ64　目より鼻を先に描く p.114
コツ65　斜め顔では、奥の目をしっかり下げる p.115
コツ66　口を大きく開けるには顔を4つの面で考える p.116
コツ67　あご裏がギリギリ見えない便利輪郭！ p.118
コツ68　あごを見せるなら大事なのはスペース p.119
コツ69　歯の奥行きをチェック！ p.120
フカンの顔を描く p.121
コツ70　パーツだけを下に集めない p.121
コツ71　補助線を引いて、輪郭とパーツを連動させよ p.122
コツ72　斜め顔では、奥の目をしっかり上げる p.123
コツ73　美少女にシワ鼻はNG！ p.125
コツ74　口は輪郭から独立したアーチ p.126
コツ75　重要なのは唇ではなく、歯の位置 p.127
コツ76　前髪は、目にかぶってもいい！ p.128
全身のアオリとフカン p.129
コツ77　アイレベルと消失点の意識をもつ p.130
コツ78　輪切りの角度に注意する！ p.131
コツ79　パース線を引いて、アタリのくるいを直す p.132
アオリを描く p.134
コツ80　肩の角度をまず決める p.134
コツ81　アバラドームから女性の胸の形を割り出す p.136
コツ82　パースより肩と連動する胸 p.137
コツ83　平行線を使って足の裏を描く p.140
フカンを描く p.142
コツ84　首をなくしてはいけない！ p.142
コツ85　ウエストのくびれもなくしてはいけない！ p.143
コツ86　直方体ゲージでパーツごとの距離をつかむ p.144
コツ87　足が小さすぎないように気をつける p.146
コツ88　奥の脚は短くする p.147
合わせ技で画力アップ p.149

第5章イラストメイキング p.155
絵師紹介 p.167
中塚 真：アメリカで漫画家デビュー（Planet Comics.jp 海外コミックとアメコミ情報）
椎原ヨシカズ：twitter・pixiv
mita：専門学校 デジタルアーツ東京教員
やまがた：twitter・PUPPETIC
羊毛兎：twitter・ラビットノーツ
平松癒乃：sette・pixiv
奥付 p.168
口絵（カラーイラスト8点） p.169-176

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