となりのトトロ 絵コンテ
売れなかったらやめようとしていたアニメ制作会社を永続企業にした看板アニメ。のちに、ディズニーのミッキーマウスのように、トトロはスタジオジブリのシンボルマークになる。
長編アニメの基本は、主人公の目的や夢をかなえるべく敵(悪役・事件・災害など)と戦うことが常だった。観客にとってリアルに必然性を感じられる『敵』を登場させることが映画の良し悪しに直結する。しかしパターン化した『敵』のマンネリ、ネタ切れを感じた監督は「ヤマなし、オチなし、意味は感じてね」という中編ファンタジーをぶちあげる。元は60分、女の子を皐月とメイに分けて86分の長編にした。
絵コンテではAパート(212カット)を使って「親子が引っ越してきて、家の中を探検する」だけ。演出と映像の力によって成立しているのだけれど、およそ企画から絵コンテまで独りで仕切ることができ、ナウシカ・ラピュタの成功があったから許された冒険かとも思う。
▲となりのトトロ 絵コンテの全文
「性愛」格差論―萌えとモテの間で
『負け犬』をつくったエッセイストと、『ひきこもり』を世に広めた精神科医の対談集。おたく、腐女子、ヤンキーといった部族の現状を考察する。
ほんとは(男の)おたくと腐女子の現状分析と今後どうなるのか?どうしたらよいのか?を対談で導き出したいようです。結論としては「性愛」によってつがいになろうよ。ということなのだろうけど理解できない。本田透の恋愛資本主義を意識しているようで、そこで生まれた格差によって追いつめられたおたくと、参加を拒否した腐女子が性愛、つまりエロ目的でつがいになるという、動物本能だよりな話です。それしか恋愛格差を超える可能性がないらしい。
「恋愛」に失望したり恐怖した者がおたくや腐女子になるのだとしたら、字面を変えただけのような「性愛」で、趣味はそのままでイイよと云われたとしても、つがいにはなれないだろう。本田透の「妄想の世界で一生孤独に暮らせ」という主張も極端だけど、本能頼みのつがい推進もトキの繁殖並みに難しいと思う。
▲「性愛」格差論―萌えとモテの間での全文
コミスタノート
■ComicStudio 4.0アップデータ(セルシス):Version.4.3.1より、WACOM intuos4の2048レベルの筆圧感知に対応した。
■ComicStudio 4.0 for Mac OS X(セルシス):ついに、コミックスタジオ4.0のMac版が9月26日(金)発売です。8/22以降またはコミケ74でMac版3.0を買うと3.0と4.0が両方手に入る無償バージョンアップキャンペーンがあります。
■2008年3月1日(土)以降に「ComicStudioPro 4.0」をお買い上げいただいたお客様へお詫びとお知らせ(ComicStudio.net):修正ロットが出回るまで続くと思われるので要確認。
■販売終了製品のお知らせ(セルシス):2008/2/29に「ComicStudioフォントパック Vol.1」と「3Dデータコレクション Vol.1 学校」の販売が終了する。4.0のPro・EXに付属しているからなのですが4.0へのバージョンアップを見送る人は留意しましょう。
▲コミスタノートの全文
背景画集 草薙 Ⅳ(4)
背景画制作会社「草薙」の画集、4冊目です。ファイナルファンタジーを中心にゲーム背景美術の仕事でまとめています。
ページ3分の2は「ファイナルファンタジー」のデザイン原画になります。ゲームの場合、デザインがメインで完成画はデジタル処理後のゲーム画面になるので、「画集」というよりは「原画集」に近いかと思う。
■背景画集草薙Ⅳ(KUSANAGI)
▲背景画集 草薙 Ⅳ(4)の全文
男の制服図鑑 完全版
いわゆる女性目線の男の制服図鑑、というか観賞用カタログです。
『働く男の制服図鑑』と『戦う男の制服図鑑』を合体させた本です。それに「競う男たち」というスポーツユニフォームを描き下ろしたおまけページが付いています。
やはり広く浅く観賞用という感じの資料で、制服図鑑とするには範囲を拡げすぎて偏っている。ピンポイントで使いたい制服があればよいですが、無ければ専門資料をあたるしかないでしょう。巻末の「参考文献」に、レビューした軍装資料がいくつかあるのを見て「やっぱりな」と思いました。このイラスト以上を目指すなら元資料を見た方が、情報密度も高く参考になるでしょう。
▲男の制服図鑑 完全版の全文
SAM TRADING トーン素材集 Vol.1
コミックスタジオで使えるトーン素材集の第1弾です。サム・トレーディング社のデザイントーンを60種類82点収録しています。
着物や洋服のパターンに使えそうな柄トーンが多めです。ComicStudio 4.0のメニューからインストールし、すぐに使用できます。
▲SAM TRADING トーン素材集 Vol.1の全文
アニメーションノート NO.5
アニメのメイキングをメインにしたムック「アニメーションノート」5冊目は背景美術特集です。
アニメーションノート no.5 (2007) (5) (SEIBUNDO Mook)
アニメ作品で印象に残る背景画を挙げると名前が出てくる、草薙(背景美術制作会社)、新海誠、小林プロダクション(男鹿和雄などを輩出)、山本二三(時をかける少女)を全部取材しています。メイキングやインタビューたっぷりの背景画特集号で、1回で終わらすのがもったいないくらいです。実際それぞれが出版している背景画集のつまみ食いのような内容で充実しています。
▲アニメーションノート NO.5の全文
攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX原画集
攻殻機動隊のアニメ第1期「S.A.C」(スタンド・アローン・コンプレックス)の原画集です。
一般的な『原画集』とは、ちょっと違います。目次の原画選定理由に「~後進のアニメーターにとっての教科書的な役割を果たせるように構成いたしました。」とあるように、原画マンの仕事内容を載せている。教育的には必要なシーンなのでしょうが、一般受けしないカットを延々と綴っています。
アニメーション制作の流れ、特に原画の描き方(といっても具体的な指示はなく資料だけ)をメインにしているので、攻殻機動隊の美しい線画・カッコイイ原画をたくさん見られると思っていると期待はずれです。「画集」の要素はほとんどありません。これはアニメーターになりたい人、原画マンにステップアップしたい人、原画制作に興味がある人向けの「原画参考書」です。
▲攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX原画集の全文
男鹿和雄画集II(2)
ジブリの背景になくてはならない男鹿和雄の背景画集第2弾です。
画集としても素晴らしいけど、背景画の描き方・技法についても多くのページが割かれていて、アニメ背景の勉強にも役立つでしょう。表紙絵のメイキング、「もののけ姫」「平成狸合戦ぽんぽこ」を題材にアニメ背景画の技法と表現についてのご教授は貴重かと思う。ただ、ジブリの総天然色、アナログ(手描き)表現の話なのでレベルが高すぎなところもあります。
■ジブリの絵職人 男鹿和雄展-トトロの森を描いた人。(展覧会情報、公式ブログ)