武器甲冑図鑑

 古代エジプトから近代の大英帝国植民地戦争まで、約5000年におよぶ戦争の歴史で使われた武器・甲冑の図鑑です。

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 世界の武器甲冑図鑑とするにはあまりにも膨大なページになるので、西洋世界が中心です。ヨーロッパ、中東~インド、南北アメリカの地域で起きた戦争、国家、民族で使用された武器・軍服をリアルタッチのイラストで紹介している。約500体のイラストは主に戦場に出た兵士の軍装で、その周りは装備の使い方や有効性、勝敗を決した戦術など読みごたえのあるテキストで埋められています。

 そして歴史としては大将の一騎打ち→集団(密集方陣)→騎士(個人の一騎打ち)→銃を主体にした軍団と、戦い方が「個人」と「集団」の時期に分かれます。それは矛と盾、つまり剣と盾、銃と装甲とどちらが優位かによって逆転してきたことが解る。

 資料としてはローマとカルタゴ、コンスタンチノープルめぐるイスラムとの戦い、十字軍、中世ヨーロッパの各地の戦い、ナポレオン戦争、アメリカ独立戦争・南北戦争と広範囲を400ページ以上で網羅し、イラスト豊富でコストパフォーマンスが良いです。

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▼目次(武器甲冑図鑑
もくじ p.4-11
はじめに p.12

第1章 古代の戦士 p.13
前3000頃-前1500年頃 軍隊の曙 古代エジプト p.14
前2550-前2350年頃 埋もれていた軍隊 シュメール p.16
前1552-前1070年 ファラオの軍隊 エジプト[新王国時代] p.20
前1250年頃 英雄たちの時代 古代ギリシア p.24
前930頃-前609年 騎兵あらわる アッシリア p.26
戦争の技術1 古代オリエントの攻城技術 p.30
前559-前330年 民族のモザイク軍 アケメネス朝ペルシア p.32
前800-前350年 ギリシア式密集方陣(ファランクス)と市民兵 ギリシア[古拙・古典時代] p.36
前359頃-前323年 偉大な王のつくりし軍隊 マケドニア p.44
前323-前30年 古代軍隊の見本市 後継者(ディアドコイ)時代 p.50
戦争の技術2 古代ギリシアに見る兵器の起源 p.52
前317-前183年 古代最強の呼び声高き軍隊 マウリヤ朝インド p.54
戦争の技術3 古代アジア・アフリカの戦象 p.58
前800-前275年 ローマ以前 古代イタリア p.60
前753-前509年 装備自前の軍隊 ローマ[王政時代] p.62
前519-前2世紀中頃 ローマの軍は一日にしてならず ローマ[共和政初期] p.64
前814-前146年 海上国家の傭兵軍 カルタゴ p.70
前2世紀末-前28年 市民軍から職業軍へ ローマ[共和政末期] p.74
前5-前1世紀 記録のなかの蛮族戦士 ケルト人 p.78
前27-後235年 軍団兵と補助軍兵 ローマ[帝政期前半] p.80
前1-後2世紀初頭 ローマと敵対した東方勢力 ポントス/パルティア/ダキア p.88
戦争の技術4 ローマの砲撃兵器 p.94
235-476年 東方化されたローマ軍 ローマ[帝政末期] p.96
前115年-後5世紀 巨大帝国に挑んだ蛮族戦士 ゲルマン人 p.100
297-846年 入れ墨戦士 ピクト人 p.104
220-649年 重装騎馬軍団 ササン朝ペルシア p.106
374-466年 ヨーロッパを席巻した騎馬軍団 フン族 p.110
260-272年 シルクロードの富が生んだ精強軍 パルミュラ p.112

第2章 中世の戦士 p.115
475-578年 ローマ再興を目指して 東ローマ(ビザンツ)帝国(初期) p.116
425-945年 アーサー王の軍隊 ブリトン p.120
550-826年 鐙(あぶみ)をもたらした騎馬軍団 アヴァール人 p.122
578-1118年 双頭の鷲の下に ビザンツ帝国[中期] p.124
戦争の技術5 ビザンツ帝国の秘密兵器 p.130
499-1066年 ブリテン島のゲルマン戦士 アングロ・サクソン人 p.132
481-814年 暗黒時代のフランス軍 フランク王国 p.136
790-1070年 ヨーロッパを席巻した海賊軍 ヴィーキング p.140
700-1072年 騎乗戦闘の革命児 ノルマン p.144
1096-1270年 聖地を目指して 十字軍 p.148
620-1500年 キリスト教国との対峙 イスラム勢力 p.156
1118-1461年 最後のローマ軍 ビザンツ帝国[後期] p.166
戦争の技術6 イスラム世界の技術 p.164
10-16世紀 インドのイスラム軍 中世インド/南アジア p.168
12-14世紀 タルタロスからの使者 モンゴル p.172
戦争の技術7 モンゴルの火薬と攻城兵器 p.176
711-1300年 失地回復戦争(レコンキスタ) 中世スペイン p.178
846-1329年 北方の荒武者 スコットランド/アイルランド p.182
911-1300年 ローマ帝国の後継者 ドイツ(神聖ローマ帝国) p.186
987-1328年 中世盛期の軍隊 中世フランス p.188
1337-1453年 フランスvsイングランド 百年戦争 p.194
13-15世紀 北の十字軍 東ヨーロッパ p.204
戦争の技術8 火薬の伝来と火器の登場 p.210
15世紀 火薬と戦車の軍隊 フス戦争 p.212

第3章 近世の戦士 p.217
14-16世紀 再生と革新 ルネサンス・イタリア p.218
15世紀 神の軍隊 神聖ローマ帝国 p.226
14-16世紀 民兵軍団の戦い スイス p.234
1364-1477年 「日没する国(ポナン)」の大公の軍隊 ブルゴーニュ公国 p.240
1455-1487年 王権に群がるイングランド騎士 バラ戦争 p.244
14-17世紀 ヨーロッパを震撼させたイスラム軍 オスマン・トルコ p.246
1501-1736年 神秘主義教団の精強騎馬軍団 サファビー朝ペルシア p.252
14-18世紀 大ハーンの後継者 ティムール/ムガル p.254
16-18世紀 ムガルの敵対勢力 ヒンズー教徒の軍隊 p.264
1462-1598年 「くびき」からの開放と雷帝の時代 ロシア p.268
戦争の技術9 中世を終わらせた兵器 p.270
1492-1600年 大航海時代 コンキスタドール p.276
15-17世紀 新大陸の戦士 南北アメリカ大陸 p.280
戦争の技術10 ボーディング 船上の戦い p.290
15-17世紀 絶対王権を確立した軍隊 フランス p.294
16-17世紀 太陽の沈まない王国 スペイン p.300
16-17世紀 ヘンリーとエリザベスの時代 イングランド/スコットランド/アイルランド p.308
16-17世紀 帝国最後の時 神聖ローマ帝国 p.318
16-17世紀 東欧の精鋭騎兵 ポーランド p.326
16-17世紀 独立を獲得した革新的な軍隊 オランダ p.330
17-18世紀 ”北方の獅子”とその軍隊 スウェーデン p.332
17世紀 王党派(ロイヤリスト)対議会派(パーラメント) イギリス市民戦争 p.336
戦争の技術11 小銃の仕組みと変遷 p.340

第4章 近代の戦士 p.345
17世紀-18世紀 燧石式小銃と銃剣 フランス/イングランド p.346
18世紀 ロシア/スウェーデン 大北方戦争 p.354
1715,1745年 スコットランド/イングランド ジャコバイトの乱 p.358
1756-1763年 プロイセン/オーストリア/ロシア/フランス 七年戦争 p.362
1775-1781年 散兵戦とゲリラ戦 アメリカ独立戦争 p.368
1792-1815年 フランス/イギリス/ロシア/オーストリア/プロイセン ナポレオン戦争 p.372
1861-1865年 US対CS 南北戦争 p.402
18-19世紀 北米大陸の先住者 ネイティヴ・アメリカン p.406
19世紀 ナポレオン戦争後のヨーロッパ クリミア/普(プロシア)墺(オーストリア)/普仏戦争 p.408
1838-1902年 大英帝国の戦い 植民地戦争時代 p.412
戦争の技術12 機関銃の発明 大量殺戮の時代へ p.420

参考文献 p.423-433
索引 p.434-446
あとがき p.447

武器(WEAPONS)歴史,形,用法,威力
武器の歴史図鑑

▼コメント
ゴーストさん 2012/04/08 00:42 編集
「中世ヨーロッパの武術」という本がすごかった。
剣術を勉強せずに、サムライ小説や漫画を描くのは無謀だけど、「中世ヨーロッパの武術」を読まずに、中世ヨーロッパものの剣劇を書くのは無謀というレベル。

中世ヨーロッパにも日本の柔道のような体術があったのだな~
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