パースの描き方
まず、今のところパースについて書いている本で良書はありません。だいたいが絵画や建築の専門書で理解不能になるか、初心者目線に立ちすぎて読む意欲までなくなる本ばかりです。
一方、漫画の描き方の本の中では数ページでサラッと済まされています。内容も地平線(水平線・アイレベルEL)と消失点(一、二、三点透視図法)の考え方を理解すれば良いみたいです。(概要はこんな感じ→パースを知っておこう!!)
この違いはなぜか?おそらくデッサンと同じで程度問題だとおもいます。漫画で、人の骨や筋肉をすべて知らないと描けないのか?なんてことは人それぞれの漫画に対する探求による。パースも建築パースまで完璧に理解して引ければ良いかというと違う気がする。漫画のスキマにもありましたが、人物と背景のあるコマでキャラを目立たせたいなら、むしろ背景のパースはズレいた方が印象に残る。高いデッサン力と完璧なパースで描かれている漫画より、クセがあって印象に残る漫画の方が、絵だけ見ていても面白く感じられるでしょう。
さて、漫画で必要なパースの知識、地平線と消失点の理屈がわかっても具体的にどうするのか?は作例が欲しいところです。そこで・・・
パースの描き方―背景・モブシーンをオススメします・・・そう、買ってはいけない入門書で定番の描き方シリーズです。ご多分に漏れず絵柄は全く参考になりませんが、要はパース線がわかればいいんです。具体的なパース線の使い方(室内や群衆・モブシーン、屋根や坂道)の作例があります。でも定価で買うとソンした気分になるのはなぜだろう・・・
あと、パースを理屈で深く理解したい人のとっかかりとしてパース!―マンガでわかる遠近法があります。文章量が多く、パース専門書に近いけど、漫画で説明しているので解りやすいほうです。ただ、じっさい漫画のコマでどう描くのか?の作例は少なく実用的ではありません。でもネットの評価は高いんだよな。