ヨーロッパの民族衣装 衣装ビジュアル資料
ヨーロッパ26ヶ国100都市以上の伝統衣装をまとった祭りやカーニバルで、実際に着ている写真を中心に収録した民族衣装の写真資料集になります。
巻頭にヨーロッパ地図があり、北はグリーンランド・北欧3ヶ国、南はギリシャ・イタリア、東はルーマニア、西はスペイン・ポルトガルの範囲で26ヶ国。若干の空白地はありますが、ヨーロッパ全域を渡り歩いて収集された民族衣装の写真集です。
項目は、国・民族ごと、次に都市・地域・街道ごとにまとまって紹介している。各写真には30年間に渡って世界の祭り・民族衣装を撮影した写真家による薀蓄のある説明文が付きます。衣装は400種以上、写真約700点にて解説。
■衣装ビジュアル資料 ヨーロッパの民族衣装(グラフィック社)
民族衣装は、まさにヨーロッパで民族移動が起きたとき、民族を見分けるためや、宗教・隣接する村との区別のために形成された。袖や襟の刺繍は服の穴から侵入する魔除けのため、女性の未婚・既婚の自己表現などと、ただの飾りではなく実用として発達して行く。
封建制度が確立した中世ヨーロッパでは農民が農奴にされ、華美な民族衣装が禁止される。のちに農奴解放とともに18世紀頃より復活する。つまり、中世ヨーロッパ作品の農民服が質素なのは農奴制の時代だけで、ホントは民族や住んでいる地域の違いがわかるくらいの装飾があって然るべきです。
表紙絵は「ベルサイユのばら」「おにいさまへ・・・」の大御所漫画家、池田理代子先生です。ただ、表紙のみで、中には推薦文もありません。今どき表紙だけ豪華にしても、ミスリードを誘うだけかと思います。
もう一つ、「世界の衣装」と被っている写真があります。同じカットのほか、ポーズ・アングルが違う写真も含むと何点もある。すでに撮り貯めている写真家集団のライブラリーからチョイスしているための仕様です。経費節減のためなのでしょうが・・・
その辺りの地雷臭を除けば、ヨーロッパの民族衣装の作画資料として、特に現地の人が着用しているカラー写真の価値は高い。
ISBN-13: 9784766124958
▼目次(衣装ビジュアル資料 ヨーロッパの民族衣装)
カバー装丁画/表紙絵:池田理代子 p.1
もくじ p.2
ヨーロッパの民族衣装【地図】/はじめに:芳賀日向 p.4
チェコの衣装 p.6
モラヴィア地方:ヴルチノフ/ヴェルケー・ビーロヴィツェ/キヨフ/クジェロフ/スヴァトボジツェ・ミストジーン/ポドゥルジ/タソフ/ヴェルカー・ナト・ヴェリチコウ/ストラージュニツェ/ハナ地方
ボヘミア地方:ポストジェコフ/プルゼニ/ホドゥスコ
スロバキアの衣装 p.12
デトヴァ
コイショフ
トレンチーン
トリスキ
ケジュマロク
ブルガリアの衣装 p.14
カザンラク
カルロヴォ
スモリャン
トラキア地方
ハンガリーの衣装 p.20
ホッローケー
カロチャ
ポーランドの衣装 p.26
クラクフ
ルブリン
ルーマニアの衣装 p.28
オアシュ地方
マラムレシュ
クロアチアの衣装 p.30
シサク=モスラヴィナ
ビゾヴァツ
ザグレブ
マケドニアの衣装 p.32
サラカッツアニの衣装 p.33
ギリシャの衣装 p.34
アノーニャ
クレタ島
ボイオーティア
メツォヴォ
ヨーロッパ諸国の衛兵の衣装 p.36
バチカン
ギリシャ
スコットランド
ロンドン
ギリシャ正教の衣装 p.40
イタリア北部の衣装 p.41
アルバ
ミラノ
パドヴァ
イタリア中部の衣装 p.44
アッシジ
アスコリ・ピチェーノ
アレッツォ
フィレンツェ
マッサ・マリッティマ
ヴェネチアのカーニバルの仮面と衣装 p.53
イタリア・サルデーニャ島の衣装 p.56
サッサリ
カリアリ
スペインの衣装 p.62
アラゴン地方:サラゴサ
ラ・リオハ地方:ログローニョ
カスティーリャ=ラ・マンチャ地方:コンスエグラ
バレンシア地方:バレンシア/アルコイ/プニョール
アンダルシア地方:セビーヤ
ポルトガルの衣装 p.78
ヴィアナ・ド・カステロ
ナザレ
フランスの衣装 p.80
アルザス地方:オベルネ/レ・ボンオム/マルレンハイム
ブルゴーニュ地方:ボーヌ
サントル地方:オルレアン
ブルターニュ地方:カンペール/ドゥーアルヌネ/コンカルノー
プロヴァンス地方:タラスコン/ニース/サオルジュ/レ・ボー=ド=プロヴァンス/サン=レミ=ド=プロヴァンス/アルル/グラブゾン/マンドリュー=ラ=ナプール/サント=マリー=ド=ラ=メール/シャトー=ヌフ=デュ=パプ/サン・トロペ
ベルギーの衣装 p.102
ブルッヘ
ブリュッセル
イーペル
モンス
フォス・ラ・ヴィル
バンシュ
ベルギーのカーニバルの衣装 p.110
ドイツの衣装 p.113
バイエルン地方:アンスバッハ/ミュンヘン/ランツフート/バート・テルツ
ロマンチック街道:ローテンブルク・オプ・デア・タウバー/ディンケルスビュール
メルヘン街道:シュヴァルムシュタット/ハーメルン
バーデン=ヴュルテンベルク地方:シュベービッシュ・ハル/グータッハ/フィリンゲン・シュベニンゲン
オランダの衣装 p.128
アールスメール
オーイステルウェイク
ホールン
マルケン島
ヨウル
スイスの衣装 p.130
ゲンミ峠
リギ山
シュヴィーツ
ブルンネン
ブルック
アーラウ
チューリッヒ
オーストリアの衣装 p.140
アムラス
アルプバッハ
バッド・ガスタイン
イギリスの衣装 p.144
アビンジャー
ストラトフォード・アポン・エイボン
ロチェスター
バンプトン
サックステッド
ステェビング
ロンドン
スコットランドの衣装 p.150
エジンバラ
ブレイマー
ドゥーヌーン
イギリスのヴァイキングの衣装 p.152
ラーウィック(シェットランド諸島)
デンマークのヴァイキングの衣装 p.154
フレデリクスン
デンマークの衣装 p.155
グリーンランド
リトアニアの衣装 p.158
ヴィリニュス
ラトビアの衣装 p.162
リガ
マドーナ
シグルーダ
スウェーデンの衣装 p.166
ユールゴーデン島
レークサンド
オーレ
ノルウェーの衣装 p.170
ヴォス
ウトネ
カウトケイノ
サーミの衣装 p.173
ロヴァニエミ
ラップランド
奥付 p.176
★本書の二次利用について
写真の著作権はすべて(株)芳賀ライブラリーが管理しておりますので詳しくはお問い合せください。
◆中世ヨーロッパの服装 マールカラー文庫18
◆ゲームシナリオのためのファンタジー衣装事典
◆世界の民族衣装文化図鑑 1 中東・ヨーロッパ・アジア編