アンティーク・カップ&ソウサー

 ヨーロッパのアンティーク・カップの美しい写真と、歴史や多くの逸話を知ることができるティーカップの資料集。

アンティーク・カップ&ソウサーアンティーク・カップ&ソウサー 色彩と形が織りなす世界

 収録カップの範囲は18世紀前半~20世紀前半にかけてです。製造窯元はイギリス、フランス、ドイツ、オーストリア、スイス、オランダ、イタリア、チェコ、ハンガリーに渡ります。

 アンティーク・カップの写真は大きく美しく、名品鑑賞として楽しめる。そして知識の方は基礎的なことから、今でこそ高級ブランドになっているメーカーの黒歴史ともいえる話まで、ヨーロッパの焼物興亡史を伝えてくれます。

 言うなれば、日本の戦国時代に茶の湯の隆盛とともに、茶器の名品が法外な値段で取引され争いの元になった歴史を、ヨーロッパでも繰り返して国を傾けるほどだったと言うことです。宝石にまつわる逸話や錬金術に関するようなドロドロな世界がここにもある。漫画の題材にできるほど欲深く、人の業がカップに写し出されている様が見え隠れしているようです。

アンティーク・カップ&ソウサー中身01
 
アンティーク・カップ&ソウサー中身02
 
アンティーク・カップ&ソウサー中身03
 
アンティーク・カップ&ソウサー中身04
 
アンティーク・カップ&ソウサー中身05
 
アンティーク・カップ&ソウサー中身06
 
アンティーク・カップ&ソウサー中身07
 
アンティーク・カップ&ソウサー中身08

ISBN-13: 9784062130721
▼目次(アンティーク・カップ&ソウサー 色彩と形が織りなす世界)
はじめに p.2
アンティーク・カップの基礎知識 p.4
もくじ p.6

第1章18世紀、ヨーロッパ大陸の初期作品 p.7
シャンティーイのカップ/マイセンのカップ/マリア・テレジア時代のウィーン/ヘクストのカップ/ヴァンサンヌからセーヴルへ/フュルステンベルクのカップ/ジノリのボウル/ニヨンのボウル/ハーグのカップ/リモージュのカップ
Etude1 パリ、九窯の勅許 p.32

第2章18~19世紀前半にかけての英国初期作品<絵柄・文様と形状> p.33
ウースターの中国写し/ウースターの伊万里写し/ウースターの中国人図/ウースターの染付、赤絵/ウースターのセーヴル写し/ウースターの鳥絵/リヴァプール、ローストフトのティーボウル/チェルシー=ダービーのティーボウル/チェンバレンズ・ウースターのティーボウル/カーフレイ、コールポートのトリオ/スポード(コープランド)のカップ/メイチンのカップ/バー、フライト&バー期のウースター/ブルア期のダービー/ダヴェンポートのカップ/ダービー、コールポート、1820年代の絵付け/H.&R.ダニエルのカップ/イエーツのカップ/チャールズ・ボーンのカップ/ヒックス、メイ&ジョンソンのカップ/ミントンのカップ/オールコックのカップ/リッジウェイ(コウルドン)のカップ/コールポートのカップ/ヒルディッチ、ロッキンガムのカップ
Etude2 ロッキンガム窯の繁栄と凋落 p.74
Etude3 クィーン・シャーロット・パターン p.74

第3章19世紀、ヨーロッパ大陸の作品 p.75
ネオクラシック期のマイセン/ビーダーマイヤー期のベルリン、ウィーン/ビスク肖像メダル/ロココ・リヴァイヴァル期のセーヴル/ディール・エ・ゲラールのカップ/オノレ、ロクレ&ルシンガーのカップ/リトファネス(ベルリン・トランスパレンシーズ)/ロココ風人物画/19世紀後半のマイセン/ビーダーマイヤーの花絵/トルココーヒーボウル/ジノリのエジプト趣味/ボヘミアの作品/絵付け師の活躍/ヘレンドのシノワズリー
Etude4 ヘレンド p.106

第4章19~20世紀前半の英国製ティーカップに見る装飾様式 p.107
ラヴィング・カップ/ジャポニスム文様/パリアン/ジョン・ランドルの鳥絵/ジャスパー・ウェア/パウエルの鳥絵/J.R.コールポートの鳥絵、花絵/ウースターの花絵/野鳥、フィンチ類を描く/小花、花綱文様/アーツ・アンド・クラフツ/ヴィクトリアン金彩模様/ロココ・リヴァイヴァルの継続/連続文様/伊万里風文様/シノワズリの伝統と展開/イズラミック~アーツ・アンド・クラフツ/ミントンのセーヴル窯写し/ミントンのウィーン窯写し/ミントンの中国七宝写し/ミントンの金彩装飾
Etude5 贋作と模作の世紀 p.144

第5章19~20世紀前半の各国製コーヒーカップに見る装飾文様 p.145
ベルリン窯の色絵と装飾/花鳥図、蒔絵漆芸写し/果禽(かきん)図、粉彩写し花卉(かき)図/金銀彩の展開/花絵、風景図のコールポート/ジュール仕上げのコールポート/第三共和制期のセーヴル/パート・シュル・パート/R.ウースター、合併と再生/アイヴォリー・ウエア(パリアン)/イングレーズ焼成/シルバー・オーバーレイ技法/博物図誌/ガーランド文様/ジャポニスム文様/アラベスク文様/ユーゲント・スティル 植物デザイン/ユーゲント・スティル 幾何学デザイン/世紀末のボヘミア/様々なコーヒーカップ
Etude6 ウィリアム・ビリングズレイの流浪 p.192

第6章アールデコ以降の作品(20世紀) p.193
シェリーのヴォーグ・シェイプ、モード・シェイプ/カールトン・ウエア/クラウン・デヴォン/ジャクソン&ゴスリング/ローゼンタール/ウェッジウッドのラスター彩/1950年代のデザイン
Etude7 フッチェンロイターとローゼンタールの歩み p.210

第7章真贋の見分け方 p.211
外部絵付け、コピー作品/AR窯印の贋作マイセン/マイセンをまねた作品(フッチェンロイター、ローゼンタール)/シャトー名副印付きの贋作セーヴル/トーマス・マーチン・ランドル作の贋作セーヴル/パリ絵付け工房/ウィーンの贋作/サン・クルーの贋作
Etude8 西洋アンティーク磁器の真贋の見分け方 p.224
ヨーロッパ 初期硬質磁器の歴史 p.226
磁器製カップ&ソウサーを生産した主な窯の系譜 p.234
英国製磁器カップの形状の変遷と製造メーカー p.236
英国製磁器カップの素材の変遷 p.238
窯名索引 p.239
奥付 p.240

19世紀の工芸美術1 マールカラー文庫5
図でみる洋家具の歴史と様式
ヨーロッパの家1 町並みと民家の写真集

▼コメント
▼コメントを投稿する
名前
メールアドレス
URL
コメント
パスワード ※パス入力すればコメント編集できます