鉛筆で描く スケッチから細密描写まで

 もっとも身近な画材『鉛筆』の理解しているつもりの基礎から、絵として魅せる応用まで丁寧に教えてくれます。「ペンで描く」とは画材の違いがあるだけで、対になるような内容です。建物・風景画がメインになっている。

鉛筆で描く鉛筆で描く―スケッチから細密描写まで

 水彩画、油絵、ペン画の著作があり、教師でもあるアーサー・グプティル氏が、それ以前に著していた鉛筆画の描き方についての本2冊をまとめた洋書の翻訳本となっています。おお元の原書は1922年というからかなりの古典です。

 今では見ることもない、ペインターのブラシツール中にある画材もでてきますが、基本の鉛筆画テクニックは生きています。原書のひとつが「鉛筆画ステップ・バイ・ステップ」とあって、パース講義や実践的なスケッチだけでなく、精神面を含めた練習法も指南しているところが教師らしいです。

 色を抜いた表現方法を突き詰めると「ペン画」「鉛筆画」に集約される。ペンの特徴はインクのある・なし、デジタルでいえば0・1、データ量の少ない画像では見栄えの良さを発揮できます。鉛筆はバリュー、つまり明暗による階調表現(トーン)で、今時のデータの大きい画像はこちらが主です。描いあとに白抜きしたり、強調したい所の密度を上げたり、トーンそのもので違いが出せるようテクスチャがあったりと、デジ絵になじみのある表現が多いです。それと鉛筆画は、ほっといても個性に近い独自性(癖)が、自然に身に付いてしまうのが大きいかも知れません。

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ISBN-13: 9784837301103
▼目次(鉛筆で描く スケッチから細密描写まで
もくじ p.5
編者記 p.9

1章 序説 p.11
鉛筆の長所 p.11
鉛筆の短所 p.12
建築家と製図家 p.12
鉛筆の他のプロ的な使い方 p.13
鉛筆の使い方 p.13

2章 用具とスタジオ p.14
鉛筆 p.15
鉛筆の等級 p.15
シャープ・ペンシル p.16
鉛筆ホルダー p.16
紙 p.16
画板 p.17
画鋲とテープ p.17
消しゴム p.17
字消し板 p.17
ダスト・ブラシ p.17
ナイフ p.17
サンドペーパー・パッド p.17
定着液 p.18
スタジオの設計 p.18
照明 p.18
静物を置く台 p.18
椅子と座席 p.18
画架 p.20
保管 p.20
電燈 p.21

3章 予備的な練習 p.22
鉛筆を削る p.23
芯の削りかた p.23
鉛筆の持ち方 p.25
線の練習 p.25
トーンの組立て p.25
2種類のトーン p.25
階調のあるトーンと階調のないトーン p.28
鉛筆の等級 p.28
紙の選択 p.30
表面の質感 p.30

4章 自然物のトーンと質感 p.31
固有トーン p.31
光、陰、影 p.31
表現の様式化 p.31
形がトーンに与える影響 p.31
質感がトーンに与える影響 p.32
トーンの調整 p.33
色の描写 p.33
バリュー(明暗の度) p.33
バリューのスケールを作る p.33
簡単な題材から学ぶ p.34
円形 球 p.35
影の輪郭 p.35
反射光 p.37
円柱と球体 p.37
四角形 p.37
これらの物体の描き方 p.37
照明をコントロールする p.37
質感の表現 p.39
写実的な質感 p.39
装飾的な質感 p.39

5章 構成の方法 p.40
トレーシング・ペーパーを使う方法 p.41
バリューの研究 p.41
トレーシング・ペーパーの他の利用法 p.41
バリューを学ぶ p.43
らせん状の線を使う方法 p.43
トーンを使う方法 p.45
ガラスを使ってのトレース p.45
構図をテストする p.45
親指測定法 p.45
転写をする p.45

6章 描写のテクニック p.48
輪郭線を使うテクニック p.49
均一の輪郭線 p.49
変化をつけた輪郭線 p.49
アクセントをつけた輪郭線 p.49
スケッチふうの輪郭線 p.49
輪郭線とトーン p.49
明暗のマッスによるテクニック p.50
太い線のテクニック p.50
トーンを線に変える p.51
細い線のテクニック p.51
組み合わせたテクニック p.54

7章 輪郭線による描写 p.56
題材を選ぶ p.57
仕事を始める p.57
第1段階 p.58
第2段階 p.59
テーブル・ライン p.60
マージン・ライン(限界線) p.60
描いた絵の研究 p.60
余白を利用したノートやスケッチ p.60
タイム・スケッチ(時間を限るスケッチ) p.61
メモリー・ドローイング(思い出して描く) p.61
数種類の物体を輪郭線で描く p.62

8章 明暗による描写 p.67
バリューを決める p.67
過程 p.67
仕事をチェックする p.68
物体の陰影をつける p.68
面 p.68
面の境界 p.69
影 p.69
最終描写を研究する p.71
鉛筆の筆使い p.71
描画の対象 p.71

9章 フリーハンドによる透視図法 p.75
2大原理 p.75
地平線またはアイ・レベル(眼の高さ) p.75
球体 p.76
縦に置いた円筒 p.76
縦に置いた円錐 p.78
平行透視図による立方体 p.78
二点透視図法 p.80
横に置いた円筒 p.81
傾いた円錐 p.81
他の幾何学的な形 p.81
同心円 p.82
建築上の例 p.85
インテリア p.86

10章 絵の構成 p.89
題材を選ぶ p.89
ビューファインダー p.89
写真から絵を描く p.90
自然を絵に描く p.92
自然を改良する p.92
統一の原理 p.92
バランスの原理 p.95
仕事をチェックする p.95
興味の中心 p.96
リズムなどの用語 p.97
焦点を創り出す p.97
バリューで構図を作る p.99
装飾的なあるいは習慣上のバリュー p.99
バリューの研究 p.99
形を再構成する p.101
バリューで錯覚を起こす p.102
日光を表現する p.102
黒よりも黒く p.102
修正 p.102
焦点にコントラストを使う p.104
バリューを使った構図の練習 p.105
いくつかの実際的な助言 p.107
建築物を描く場合の構図 p.107

11章 階調のあるトーン p.111
階調のあるトーン p.111
均一なトーンを階調のあるトーンに変える p.111
身の回りの対象を研究する p.111
丸い物体と階調のあるトーン p.111
建築物のくり形 p.112
装飾品と階調のあるトーン p.114
照明は階調のあるトーンに影響を与える p.114
表面は階調のあるトーンに影響を与える p.115
平板な表面上の階調のあるトーン p.115
距離と分離 p.116
階調のあるトーンと強調 p.117
階調のあるトーンを使って構図を作る p.118

12章 戸外のスケッチ p.121
戸外の静物 p.121
影と日光 p.121
光の方向 p.121
偶然 p.122
風景に移る p.124
準備 p.124
題材を選ぶ p.125
サムネール・スケッチ p.127
最終描写 p.127
実際的な表現 p.127
テクニック p.129
景色を記憶する p.129
題材を変える p.129

13章 建築上の考慮 p.130
題材を選ぶ p.131
視点を選ぶ p.131
焦点を決める p.132
鉛筆をとがらせる p.135
クイック・スケッチ p.135
描写過程 p.139
建築物を示す方法 p.139
建築物上の光と陰影 p.141
個人のスタイル p.145

14章 小さな建築物の描写 p.146
鉛筆のテクニック p.147
立点を決める p.147
距離を決める p.148
周囲 p.148
絵の構図をとる p.148
スケールを決める p.150
描写過程 p.150

15章 建築上のディテール p.153
器具を使った立面図対建築物の絵 p.153
コルニスの描写 p.155
屋根の取扱い p.157
壁の表面 p.159
窓 p.159
他の作例を研究する p.169

16章 室内と家具 p.170
インテリアは静物である p.171
透視図法 p.171
室内の照明 p.171
照明と構図 p.172
質感とディテール p.172
絵の練習 p.174
他の例 p.174

17章 樹木および他の風景の特色 p.186
木の葉 p.188
表現 p.188
木の影 p.188
他の風景上のディテール p.193
水 p.198
静かな水面 p.199
さざ波の立つ水面 p.200
波 p.201
流れる水 p.201
濡れた表面 p.201
霧 p.202
空 p.202
雲 p.202
建築物の描写に使われる空 p.204
雪と氷 p.206

18章 大きい建築物の描写 p.207
レンダリングに鉛筆を使う p.207
レイアウト p.207
予備的な絵 p.207
仕上げのレンダリング p.208
絵の機能 p.208
ふたつのテクニック上のトリック p.210
何気ない扱い p.210
ほかの例を研究する p.213

19章 特殊な鉛筆とテクニック p.221
カーボン・ペンシル p.224
チャコール・ペンシル(木炭鉛筆) p.224
リトグラフ用鉛筆 p.224
ワックス・ペンシルとクレヨン p.225
色鉛筆 p.225
色鉛筆を使う p.236
擦筆のテクニック p.237
粉末黒鉛 p.237
鉛筆を横に構えて“スケッチ風に描く” p.239
鉛筆に溶剤を使う p.239
鉛筆と薄墨と水彩絵具 p.242
目の荒らい紙 p.242
色紙 p.243
四角い棒状の鉛筆 p.243

20章 結論 p.252
気を楽にもとう! p.253
クイック・スケッチ(速写) p.253
習作をスケッチする p.253
自然物のスケッチ p.253
記憶からのスケッチ p.254
時間を限ったスケッチ p.254
作品例 p.256-268
奥付 p.269

ペンで描く スケッチから細密描写まで
水彩画プロの裏ワザ

▼過去のレビュー記事(ランダム表示)
▼コメント
もよこさん 2010/02/23 22:39 編集
参考になります☆
ありがとうございます
さなだむし 2010/02/24 23:44
こちらこそ、お役に立ったのなら光栄です。
りなさん 2015/10/14 19:29 編集
こうゆうふうに、中身とちょっとした解説加えて紹介してくれるのは助かります。
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