古城事典
日本の城も2ページありますが、主に中世ヨーロッパの城図鑑です。ヨーロッパ各地域の城の違いや、城での生活について小物に至るまで写真で紹介されているのが参考になります。
9~10世紀にバイキングなどの侵入から領地を防衛するために領主(王や小諸侯)が城を築き始めた。創めは木造の砦ていどのものだったが、石造りになると大規模に城塞化していった。14世紀ごろから火薬が発達していくにつれ防衛力は低下していったが、都市の施設として使われ続けた。18~19世紀に中世のシンボルとして見直され保存・再建されるようになる。
ハッとしたのが城と宮殿(館)の違いです。城というとお姫様でも住んでいそうだが、ほんとは居住性が悪い。初期の軍事拠点としての城はともかく、よく物語になる都市化した中世の城は牢獄など他の用途に使われることがあったようだ。平時は街中にある館に住んだほうが暮らしやすいでしょう。
■古城事典(あすなろ書房>「知」のビジュアル百科)
▼目次(古城事典「知」のビジュアル百科24)
城とはなにか p.6 /初期の城 p.8 /大きな塔(主塔) p.10 /同心型城郭 p.12 /ロワール河畔の城 p.14 /スペインの城 p.16 /ドイツの城 p.18 /礼拝堂 p.22 /城攻め p.24 /兵士と飛び道具 p.26 /防御の工夫 p.28 /守備隊 p.30 /牢獄としての城 p.32 /十字軍の城 p.34 /日本の城 p.36 /大広間 p.38 /台所 p.40 /食卓 p.42 /娯楽 p.44 /女性と子ども p.46 /領主 p.48 /糸紡ぎと織物 p.50 /農作業 p.52 /城の家畜 p.54 /城の工事人 p.56 /大工 p.58 /金属細工 p.60 /城の衰退 p.62 /索引 p.64