10年メシが食える漫画家入門
ジャンプやアフタヌーンで連載を持つ現役最前線の漫画家が書いた、連載漫画家になるためのノウハウ本。
10年メシが食える漫画家入門 悪魔の脚本 魔法のデッサン(アフタヌーン新書 9)
ジャンプでデビューし、アシスタントを経て連載漫画家になった著者が、次の連載までの準備期間に志願して専門学校講師をした時の内容をまとめたもの。自らの体験に基づいた経験則が多く、実践的な連載原稿の描き方になります。ただ、それだけに噂に近い話まで断定的な物言いになり、「ペロ」という猫キャラに補足説明させている。
前半の「悪魔の脚本術」は、ページ制約のある商業漫画で上手く読者を引き込むコツを述べている。現在の雑誌毎の傾向、とくに「ジャンプ」「マガジン」「アフタヌーン」の攻略法は具体的でした。他は書き方が違っていても、今まで紹介した参考書に散見する内容が多かった。とくに起承転結を3つにする話は「マンガ原作の書き方 77の法則」にもあって、早く読者を掴まないといけないことが分かる。
後半は「魔法のデッサン」作画についての話で、主に円パースの描き方です。パースの一点二点三点透視図法の先、目で見わたせる範囲『視界』を考えてのパース塾になります。他、シワの描き方、空気遠近法、デフォルメの仕方など、実践でつまずく作画術をピックアップしている。
このシリーズ、すぐ読めて読みやすいけど『読み物』の新書にしては高い。でも、『描き方参考書』とすれば安い。ただ初心者向けでなく、初歩は菅野博之シリーズなどを指定している。やはり何冊か漫画描き方本を読んだり、実践でつまずいた人が一読するのにちょうど良い内容です。
■「10年メシが食える漫画家入門」を読んでくださった皆様へ(樹崎聖オフィシャルサイト)
ISBN-13: 9784063647785
▼目次(10年メシが食える漫画家入門 悪魔の脚本 魔法のデッサン)
まえがき p.3
ペロのまえがき p.5
もくじ p.8
第1章悪魔の脚本術
読者目線の創作 p.15
かくあるべき主人公像 p.29
アレを上手に描く方法 p.35
ファンタジーの罠 p.39
読者を笑いの渦に落とし込め!ギャグの描き方 p.43
読まずにおれぬ魅惑のタイトル p.47
雑誌における傾向と対策 p.53
編集者を虜にする持ち込み(持ち込み、打ち合わせでの注意点) p.67
おまけ漫画術1 ワクワクさせるコマ割り p.71
おまけ漫画術2 トビラは目一杯! p.77
おまけ漫画術3 美しい線のコツ p.83
賢者の創作 p.87
漫画道は修羅の道 p.91
第2章魔法のデッサン
魔法のデッサン p.95
楕円こそ魔法の杖 p.99
視界から考えるパース p.105
視界から考えるパース2 p.109
正方形を使え! p.117
人間は見たいものしか見ない!楕円は歪む!? p.131
一二点法で円を描く p.135
円の応用・謎解き編 p.141
構造から考える服のしわ p.151
見て気持ち悪いデフォルメとは? p.161
瞳は球体を意識すべし!!リアルな目の描き方 p.165
究極のデッサン p.171
完璧なパースはない!? p.181
動くものを描く p.189
なんにでもパースはつく! p.195
あとがき p.201
ペロのあとがき p.203
奥付 p.205
この手の本を読むのが好きな人はきっとあれもこれも他の本で読んだなって思うはず
著者自身今の漫画界でお世辞にも絵の上手いほうでは無いし
絵の作例はズッコケそうなのが多いし…
それに教本の似たとこ探しなんてしたら収拾がつかないですよ。酷いのなんか作例のぱくりもありましたし…
タイトルでプロが読んでしまって感想を述べているのをあちこちで見ましたが、読者の大半は当然素人なわけで、好みはあるでしょうが絵のレベルは問題ないと思います。
それこそ、それをいったら…