やさしい美術解剖図
「やさしい人物画」では人体の各パーツの位置や大きさを学び、全身を描くことを目的にしていました。4コマ漫画のようなあっさりした絵柄なら、それだけでも良いでしょう。でもリアルなストーリー漫画を描くにはキャラ(人物)に質感が必要です。
人の質感は皮膚の表面よりもその下の骨や筋肉や脂肪によります。わかりやすく云えば「おっぱい」や「ヒップライン」を上手く描きたいなら皮膚の下の構造を知るのが早い。ほんとうは医学の解剖図になるのでしょうが、それを美術向けに写したのが「やさしい美術解剖図」です。
美術解剖図は「腕・手・脚・足・胴・頭と首」に分かれていて、構造図からはじまり各骨と筋肉を説明したあと、表面解剖学という下の構造が皮膚にどう現れるか解説しています。あと静脈、つまり「青スジ」の出る場所まであって、適当に描けないんだなと。
もしゼロからまた学べるなら、「やさしい人物画」で人体の設計図を学び、「やさしい美術解剖図」で構造を理解して、「スーパーマンガデッサン」でデフォルメを習得する。それがマンガ絵の最短コースかと思うのですが、どうだろうか。
▼目次(やさしい美術解剖図)
もくじ p.6
はじめに p.9
1.プロポーション p.11
目的 p.12
2.腕 p.19
構造図 p.20 /腕の正面、手の平を前向きにした状態(回外位) p.20 /腕の背面、手の平を前向きにした状態(回外位) p.22 /腕の正面、手の平を後向きにした状態(回内位) p.24 /腕の背面、手の平を後向きにした状態(回内位) p.25 /腕の内側面図、回外位 p.26 /腕の内側面図、回内位 p.27 /腕の外側面図、回外位 p.28 /腕の外側面図、回内位 p.29 /水平に上げた腕の正面 p.30 /水平に上げた腕の背面 p.31 /腕を曲げた状態の外側面 p.32 /腕を曲げた状態の正面 p.33
骨 p.34 /肩関節窩(かたかんせつか) p.34 /上腕(上腕骨) p.36 /肩関節 p.40 /前腕{橈骨(とうこつ)と尺骨(しゃっこつ)} p.42 /肘関節 p.46 /手と手首の骨 p.48 /手根関節 p.50
腕の筋肉 p.52 /腕の背面 p.52 /腕の正面 p.55 /腕の外側面 p.56
筋肉の起始部と付着点一覧表 p.58
表面解剖学 p.59
3.手 p.65
構造図 p.66 /手の平 p.66 /手の甲 p.68 /小指側 p.70 /母指側 p.71
筋肉 p.72 /筋肉の起始部と付着点一覧表 p.76
表面解剖学 p.77
4.脚 p.83
構造図 p.84 /脚の正面 p.84 /脚の背面 p.86 /脚の外側面 p.88 /脚の内側面 p.90 /脚の正面、つま先を外に向けて脚を伸ばした状態 p.92 /脚の背面、つま先を外に向けて脚を伸ばした状態 p.93 /脚の外側面、脚を曲げた状態 p.94 /脚の内側面、脚を曲げた状態 p.95 /内側正面、膝を外に向けて脚を曲げた状態 p.96
骨 p.97 /骨盤 p.97 /大腿骨 p.100 /股関節 p.104 /下腿{脛骨(けいこつ)と腓骨(ひこつ)} p.107 /膝関節 p.111 /足の骨 p.113 /足首の関節 p.115
筋肉 p.117
筋肉の起始部と付着点一覧表 p.120
表面解剖学 p.121
5.足 p.127
構造図 p.128 /足の外側面 p.128 /足の内側面 p.130 /足の正面 p.131 /足の背面 p.132 /足の上面 p.133 /足の底面 p.134
筋肉 p.135
筋肉の起始部と付着点一覧表 p.140
表面解剖学 p.141
6.胴 p.145
構造図 p.146 /胴の正面 p.146 /胴の背面 p.148 /胴の側面 p.150 /背面、胴を曲げて腕を上げた状態 p.152 /側面、胴を曲げて腕を前方へ上げた状態 p.153 /側面、腕を後方へ引いた状態 p.154 /正面、腕を上げた状態 p.155
骨 p.156 /脊柱 p.156 /椎骨(ついこつ) p.157 /胸郭 p.158
筋肉 p.162 /胴 p.162 /腋窩(えきか) p.166
筋肉の起始部と付着点一覧表 p.168
表面解剖学 p.169
7.頭と首 p.175
構造図 p.176 /正面 p.176 /側面 p.177 /正面、頭と首を回した状態 p.178 /側面、頭を前に下げた状態 p.179 /側面、頭をうしろに倒した状態 p.180
骨 p.181 /頭骨 p.181 /首の関節 p.184
筋肉 p.186
筋肉の起始部と付着点一覧表 p.188
表面解剖学 p.189
顔の造作 p.192 /耳 p.192 /鼻 p.195 /くちびる p.198 /目 p.201 /歯 p.204
顔の表情 p.205
8.全身 p.211-220
静脈 p.221-222
◆やさしい人物画:人物デッサンの第一歩。
◆DRAWING THE LIVING FIGURE:洋書、やさしい美術解剖図の実践書。
◆スーパーマンガデッサン:リアルでない妄想で描く漫画デッサン。
筋肉の名前を見てると一子相伝の秘孔打ちを思い出しました。