ヨーロッパ アンティーク・カップ銘鑑

 ヨーロッパのアンティーク・カップに興味を持つ人向けの入門書。アンティークカップ図鑑です。

ヨーロッパ アンティーク・カップ銘鑑ヨーロッパ アンティーク・カップ銘鑑

 18世紀前半からアール・デコ運動が終わる1930年前後までの約300年間に製造された磁器製カップをアンティーク・カップとしています。その中で英仏独オーストリア(ハンガリー、ボヘミアを含む)の窯元を中心に製作された逸品373点を収録し、それにカップの客観的なデータと俯瞰した解説を加えています。

 アンティーク・カップに興味を持っている、またはこれからコレクションしたい人に基礎的なことから丁寧に教えてくれます。また絵付け、形状、文様、装飾といった視覚的なデザインで分けて掲載している。写真は大きくありませんが、カップの複雑な形・模様がはっきりするように撮影されていて作画資料になります。

 ただ、著者自身がかなりのコレクターの様で、その知識量に比例して文章が堅くなっている。良質な資料本ほどそういう傾向になると、最近になって気づきました。

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ISBN-13: 9784408102146
▼目次(ヨーロッパ アンティーク・カップ銘鑑
巻頭言 p.3
もくじ p.4
カップの選定基準 p.8

序章磁器の黎明 p.11
長い道のり/ベトガーの苦闘/秘法漏出/フランス諸窯の勃興/大陸とは異質のイギリス製軟質磁器/ステアタイト磁器と硬質磁器
コラム:ティー・ボールを知ろう その1 p.20

第1章絵付け p.21
マイセン窯の色絵 p.22
絵付け師の街 ドレスデン p.24
コラム:ティー・カップかコーヒー・カップか p.27
田園人物図 p.28
英国貴族趣味の豪華な東洋風パターン p.30
ロイヤル・ウースターの絵付け師たち p.32
ユーゲント・シュティル後のニンフェンブルク窯 p.36
パリの絵付け工房 p.37
ギリシア、ローマ風の色彩とモティーフ p.38
草花絵 p.40
小さな風景画 p.43
コラム:窯印(マーク)の見方 p.44

第2章形状 p.45
パリ・フルートのカップ p.46
ペディスタル付きのカップ p.48
ロンドン・シェイプのカップ p.50
ビュート・シェイプのカップ p.52
エンパイア・シェイプとエトラスカン・シェイプのカップ p.54
多角形のカップ p.56
貝殻のシェイプ p.57
ダブル・ハンドル(ラヴィング・カップ)の正体 p.59
トルコ・コーヒーのカップ p.62
コラム:ダイヤモンド型Rd.マークの見方 p.64
銀製のカップ・ホルダー p.65
コラム:王権と戦争と窯業 p.67
ハイリング・ハンドル p.68
さまざまなシェイプとハンドル p.70
ユニークな造形 p.72
コラム:ティー・ボールを知ろう その2 p.74

第3章文様 p.75
18世紀イギリスのティー・ボール p.76
コラム:“ロイヤル”について その1 p.79
ジャポニズム p.80
オリエントへの憧れ p.82
アール・デコの直線・曲線 p.84
パターンの組み合わせ、画風の変化 p.86
“インドの木”の変遷 p.88
イングランドの“薔薇” p.90
スクロール文様 p.92
組紐文様、アラベスク文様 p.93
ヘレンド“西安の赤” p.95

第4章装飾 p.97
普及品と高級品 p.98
ジュール打ち仕上げのカップ p.102
ミントンのブルー p.104
ティファニーのセンス p.106
モノトーンの感覚 p.109
金彩装飾 p.110
銀巻きの技法 p.112
アール・ヌーヴォーの影響 p.114
貼花ビスク焼き ジャスパー写し p.116
透し彫りのカップ p.118
コラム:“ロイヤル”について その2/データ・パーク p.120

第5章カップの肖像 p.121
初期ウースターのカップ p.122
チェンバレンズ・ウースターのカップ p.124
ウースター、フライト、バー&バー期のカップ p.126
ロイヤル・ウースター社のカップ p.128
ミントン社のカップ p.132
スポード社のカップ p.136
コープランド社のカップ p.138
ロイヤル・ドルトン社のカップ p.141
ロイヤル・クラウン・ダービー社のカップ p.144
ウェッジウッド社のカップ p.149
ブラウン-ウエストヘッド、ムーア社、コウルドン社のカップ p.151
コールポート社のカップ p.155
マイセン窯の柿右衛門写し(1860~1934年) p.159
ローゼンタール社のカップ p.164
ニンフェンブルク窯のカップ p.166
ベルリン窯のカップ p.168
ボヘミアのカップ p.172
リモージュのカップ p.175
ヘレンド窯のカップ p.178
原点としてのセーヴル窯 p.180
ウィーン窯のカップ p.185

第6章カップを楽しむ p.193
金彩は紅茶を化粧する p.194
復刻を重ねれば… p.195
美しい黄色 p.198
贋作との闘い p.200
窯不明カップの追跡 p.203
ティー・カップの内側 p.204
ハーレクイン・セット p.206
英国白磁を楽しむ p.208
風景画の世界 p.210
灰色の空 p.212
最後の輝き p.213

第7章コレクターズ・ガイド カップの周辺知識 p.217
コレクションの要件《“コレクション”とは何か》 p.218
アンティーク・カップの定義と範囲 p.219
コレクションの構成法 p.220
アンティーク・カップの見方 p.221
コレクションの仕方 p.223
アンティーク・カップとのおつきあい p.227
鑑別の方法とその勉強法 p.229
コレクションの問題点 p.231
アンティーク・コレクションの役割 p.238
おわりに《アンティーク・カップ千夜一夜》 p.238
あとがき p.240
索引 p.242
奥付 p.244

19世紀の工芸美術1 マールカラー文庫5
アンティーク・カップ&ソウサー

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