アニメ作画のきほん キャラクター&メカ
アニメーションの原画と原画の間をつないで動きを創る動画。その動画マンを養成するための実践的なマニュアルです。
雑誌「CGWORLD」から、アニメ作画についての連載記事47本をまとめています。ワンテーマを4ページに収めているので、理解しやすいです。前半は人(キャラクター)の動作、後半はメカ(車・飛行機・ロボット)のアクションに分かれます。
新人アニメーター研修向けというレベルで、専門学校やアニメの教科書よりは実践に即した内容です。
■アニメ作画のきほん ~キャラクター&メカ~(ワークスコーポレーション)
とはいえアニメ好きが読んでも為になる。「歩き」ひとつでも、首や体の傾きで人間らしくしたり、肩を上げ下げして女のコ歩きにしたり、独特の走りを個性にしてたりと面白い。アニメのエンディングで、ただ歩く(走る)キャラが多い理由がなんとなくわかった。
また、男子の領域になるメカモノのこだわりもスゴイ。現実にはありもしない巨大歩行ロボットをらしく魅せるために、合体・変形・コックピット内のウソパースと無茶します。なのに現実にある車や飛行機は望遠・広角レンズの違いからパースの付き方までリアルさにこだわる。ガンダム、バルキリー、ザクにナイトメアと見たことのある作例シーンが、どんな演出意図であったのか?わかります。
ISBN-13: 9784862670885
▼目次(アニメ作画のきほん~キャラクター&メカ~)
ご利用上の注意 p.2
はじめに 尾澤直志 p.3
もくじ p.4
本書の使い方 p.6
Chapter1 キャラクター基本アクション
走る
微妙な傾きを加えて人間らしい動きへ p.8
実例から学ぶさまざまな走りの動き p.12
状況に応じて考え動きの違いを描き分ける p.16
動画枚数、コマ数を調整した動きの表現 p.20
歩く
基本中の基本である自然な歩き p.24
綺麗に動かすために重要な、動画を描く手順 p.28
女の子らしく見せる歩きのポイント p.32
横アングルの歩きから演出意図を探る p.36
真正面と真後ろから見た、歩く動きの表現 p.40
行進から膝の曲げ方やタイミングの取り方を知る p.44
飛ぶ
アニメーションの理論と技術が詰まった「ジャンプ」 p.48
タイムシートを使ってタイミングや動画枚数を決める p.52
角度を変えたアングルと、パースのついたジャンプ p.56
背景動画のついた、走りとジャンプを合わせた動き p.60
忍者の走りジャンプに見る小気味良い動き p.64
動きの面白さを倍増させるツメ・タメ・のこし p.68
バク宙の動きから見るフルとリミテッドの違い p.72
回転する動きから動画枚数や予備的な動きを考える p.76
殴る
パンチの基本ポーズと連続したパンチの動き p.80
さまざまなアクションのアイドリング中の動き p.84
中割りの画とタイミングで変わる動きの演技 p.88
イメージをより効果的に伝える、カメラワークのついた動き p.92
身体ごと動かす強いパンチとスピード感の表現 p.96
蹴る
基本的なキックの動きと、連動する身体の移動を知る p.100
ハイキックの動きの流れと見せ方の演出 p.104
直線的なジャンプキックと回し蹴りの動きの詳細 p.108
軌道線を意識して作る回し蹴りの動きの流れ p.112
カメラの効果を加えたアニメらしい蹴りの表現 p.120
コラム:動かす対象の知識を深めよう p.124
Chapter2 メカ・アニメーション
基礎
メカを描くときの考え方とは? p.126
アニメーターに必要不可欠な“デッサン力” p.130
意識ひとつで画は上達する p.134
1本の線でメカを描く意味 p.138
乗物
メカを動かす ~プロペラの動きについて~ p.142
車とバイク ~らしさの描写と演出~ p.146
飛行機の構造と仕組みを知る p.150
構造を知っているからこそできる演技した動き p.154
飛行機を違和感なく離着陸させる動きとは? p.158
ロボット
ロボットと人間の比較 ~キャラクター性を表す動き~ p.162
二足歩行ロボット ~動きとデザイン~ p.166
多足歩行のメカを見てみよう p.170
メカの構造と動きの意味とを考える p.174
メカを描くときのアイレベルとカメラの動きとは? p.178
視聴者を魅了してやまないロボットアニメーション p.182
海外のアニメーションにはないロボットアニメーション独自の魅力 p.186
時代とともに変わるロボットの捉え方 p.190
ロボットを動かすコクピット内のキャラの動き p.194
アニメーション業界用語 p.198
奥付 p.200