日本の歩兵火器
旧日本陸軍の教範(マニュアル)をもとにして、歩兵火器の運用をリアルに絵にしたイラスト資料集。日本の軍装(2冊)の続編。
拳銃などの軽火器から野砲などの重火器、ほか軍刀と旧陸軍歩兵が使う火器類を、詳細な図解で取り扱い方から部隊としての運搬・射撃など運用にいたるまで、リアルな描写でイラストにしています。
戦闘後の写真や解説文だけでは伝わらない、特に人が実際に使っている場面を見せるには、正確な情報から描くリアルなイラストしかないと『情報画家』の必要性を説いています。亡くなられたのが残念です。
ISBN-13: 9784499226905
▼目次(日本の歩兵火器)
序文:『日本の歩兵火器』発刊に寄せて:ヒサクニヒコ(漫画家)/小林源文(劇画家) p.2-3
もくじ p.5
1 小銃、拳銃、擲弾筒 p.6
2 小銃擲弾器、曲射歩兵砲 p.10
3 対空、対戦車火器 p.14
4 十一年式軽機関銃、九六式軽機関銃 p.18
5 九二式重機関銃 p.22
6 九七式二〇粍自動砲 p.30
7 十一年式平射歩兵砲 p.34
8 九二式歩兵砲(大隊砲) p.38
9 九四式三十七粍砲(速射砲) p.46
10四一式山砲(連隊砲) p.54
11軍刀と軍刀術 p.62
あとがき:中西立太 p.66
奥付/企画編集アートボックス(MODELKASTEN) p.68
◆日本の軍装 1930-1945
◆図解 ヘビーアームズ
◆毎日新聞秘蔵 不許可写真1
余談ですが、昔知り合いだった鳶職のお爺さんが、重機関銃の銃手で中国戦線に行っていた。武漢あたりの拠点防衛が長かったそうです。ヨーロッパ戦線に比べると貧弱にも思える装備ですが、中国では優勢だったそうです。カラ堀した高台の防衛で、ろくな装備のなかった中国軍は夜襲で突撃してくるのが常だったそうです。それでも堀を死体で埋めてなお、数にものをいわせて来るので、やばくなると黄弾を使うのだそうだ。日が昇り負傷者の回収に停戦のサインを送るが無視。夏場など日中になって腐臭がするんで、片付けに下りていき、また夜襲に備えるをくり返してたら終戦になった。軍刀も使うことなく邪魔でしょうがなかったそうで…教範(マニュアル)にない装備や戦闘もあったという話。