ペン画ノート

 美大生がペン画の技法や練習方法について、初心者向けにまとめたペン画練習ノートです。

ペン画ノートペン画ノート

 第1章に用具の説明からタッチなどペン線の表現まで、ペン画の基礎をまとめています。2章以降は明暗や色や質感の表現など、モチーフごとに具体的な作例で示している。用具の説明はGペンや丸ペン、Pilotインクや開明墨汁と今の漫画用具と同じです。中にはガラスペンや葦ペン・竹ペン・製図用ロットリングなど、今では見ない物もありますが、ただ網を使ったスパッタリングとか、ペン画の技法は変わっていない。

 発行は1987年。スクリーントーン全盛の漫画表現の時代にペン画のみの技法書、しかも美大生とはいえペン画は初心者とか・・・90年代始めにトーンをはじめ漫画表現は絶頂期となり、そして行き詰まる。後はトーンの使用量は徐々に減り、あっさりした絵柄、デジタル化など生産性・効率を重視した作画になっていきます。

 その中でトーンに頼らず、入神の域とも思えるペン線画を描く漫画家がいらっしゃる。才能の差か?いや違う、美大生が口を揃えていっている。ペン画はとっつきにくいが、コツコツ描いていくうちに自然と上達する。鉛筆のように消す(マイナス)ことがなく、描き加える(プラス)の作業だけ。つまり作業量に比例してのみ上手くなる。美大の院生だから絵の才能はある人ばかり、それでも入神の域にある漫画家に遠くおよばない。ペン使いは包丁と同じで使いこなすのに時間がかかる道具、そして才能やセンスより使い続けている方が上手くなる。

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ISBN-13: 9784915009648
▼目次(ペン画ノート
もくじ p.2

第1章 ペン画を始めるために p.5
ペンの種類とタッチ p.6
巨匠の描いたペン画 p.8
ペン画の用具 p.10
描く手順 p.12
タッチを工夫する p.14
形を描く p.15
明暗の表現 p.16
輪郭の表現 p.17
質感の表現 p.18

第2章 形に沿ったタッチ p.19
たまねぎ p.20
ウィンザー風の椅子 p.24
カリフラワー p.26
革の旅行カバン p.27
ショートカットの髪 p.28
英国製ティーポット p.30
チューリップ p.32

第3章 明暗を描く p.33
スニーカー p.34
ビーグルの子犬 p.36
ヌード p.38
不動尊のある町 p.39
樹木 p.42
洋館の街 p.44
男の顔(自画像) p.46

第4章 色の差を出す p.47
りんごとバナナ p.48
バイクパッキング p.50
ポピーの花束 p.54
いちごとペン立て p.56

第5章 質感を描き分ける p.57
花ばさみ p.58
椿と竹かご p.59
鏡の上の水字貝 p.62
グラスとライター p.64
ドライフラワー p.66
籐かごとハンカチ p.67
幸福の樹 p.70

第6章 輪郭線 p.71
オートバイ p.72
ペンギン p.74
ハイキング p.76
1930年型ベンツ p.77
老婦人 p.80
魚(みのかさご) p.82
ビールの空缶 p.84

第7章 モチーフによる描き分け p.85
くまのぬいぐるみ p.86
しゅろのほうき p.88
廃屋 p.90
布製のジャンパー p.94
磐梯山(ばんだいさん) p.95
2頭の馬 p.96
路地風景 p.98
枯れ葉 p.100

第8章 ペンで描くイラスト p.101
ジャズミュージシャン p.102
魚(いわな) p.104
桟橋 p.105
サボテン(銀世界) p.106
帆船 p.107
イースターのうさぎ p.110
泡と缶ビール p.112

第9章 ペンで描くスケッチ p.113
ねこ p.114
動物園にて p.115
公園 p.116
波 p.118
芸大奏楽堂 p.119
いろいろな樹の描き方 p.122
奥付 p.124

ペンで描く スケッチから細密描写まで
ペン画のすすめ
新装版 風景画の描き方

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