中世ヨーロッパの武術
中世ヨーロッパの武術（ロングソード、レイピア、レスリングなど）を武器ごとに「構え」「戦い方」「技」と調べられるヨーロッパ武術の大百科です。
中世・ルネッサンス期（1400～1650年頃）のヨーロッパ武術、記録に残る4つの流派を中心に、各種武器の戦闘法+格闘術21種類を紹介します。
全672ページと、辞書か絵コンテ集並の分厚さがある。これ1冊で剣・盾・鎧のヨーロッパ世界の戦闘シーンを解説し尽くす勢いです。
2部構成で、第1部（8～49ページ）は、ヨーロッパ武術の歴史（バイキングの時代から銃器の登場で消滅するまで）や、現存するフェシトビュッフ（武術の教本）の説明、そこに残るヨーロッパ武術の基本理念と、構え～攻撃～防御などのひと通りの知識、４つの流派（ドイツ・イタリア・イギリス・スペイン式武術）の紹介になります。
第2部（52～640ページ）は22章あり、ロングソード・槍・レイピアなど武器・装備ごとに17章、レスリングや騎乗戦闘・異種武器戦闘などが5章になる。それぞれの章は、歴史・武器のスペック・構えなどの概要と、1つ1つの技を図説する構成です。
といっても、ロングソードとレスリングだけで約200ページもあり、基本は長剣による剣術か格闘戦になるようだ。
ヨーロッパの武器図鑑や、武器・鎧の解説書はたくさん見てきましたが、その武器をどう構えて戦うのか？を剣術として整理し、体系的に示した初めての書です。たとえ「間違っている箇所があるかも」の注釈付きでも、今まで曖昧だった戦闘シーンがハッキリ理解できるようになり、素晴らしいの一言に尽きます。
ISBN-13: 9784775309469
▼目次（中世ヨーロッパの武術）
はじめに p.2
本書の内容／本書で取り扱っている時間軸 p.3
もくじ p.4
第1部 概説 p.6
第1章 中世から近世までの戦闘様式の変遷 p.8
第2章 フェシトビュッフとは？ p.15
第3章 ヨーロッパ武術の基本理念 p.19
第4章 構えとは？ p.23
第5章 攻撃線とは？ p.24
第6章 防御について p.27
第7章 刃の握り方 p.32
第8章 攻撃の基本 p.33
第9章 歩法 p.34
第10章 流派紹介 p.37
第2部 技解説 p.50
技解説の前に p.52
第1章 ロングソード p.55
第2章 レスリング p.169
第3章 ダガー p.261
第4章 ハーフソード p.315
第5章 殺撃 p.347
第6章 武装格闘術 p.359
第7章 槍 p.379
第8章 ポールアックス p.389
第9章 ファルシオン p.407
第10章 片手剣とバックラー p.431
第11章 騎乗戦闘 p.459
第12章 ショートスタッフ p.479
第13章 ロングスタッフ p.497
第14章 クォータースタッフ p.509
第15章 ウェルシュフック p.525
第16章 バックソード p.535
第17章 ハルバード p.547
第18章 レイピア p.565
第19章 モンタンテ p.591
第20章 鎌と大鎌 p.599
第21章 棍棒とフレイル p.607
第22章 異種武器戦闘 p.617
付録 p.641
フェシトビュッフの著者 p.642
文献略称一覧 p.645
フェシトビュッフ書評 p.650
参考文献 p.658
語句紹介 p.662
おわりに p.671
奥付 p.672
コラム（単ページ）
子ども用の武器 p.61
剣の製作年代 p.67
中世以前の剣 p.87 p.109 p.168
中世の剣の重さ p.164
決闘の種類 p.173 p.187
練習用の道具 p.233 p.257
パイリング・ダガー p.303 p.324
中世の決闘 p.346
剣術に対する誤解 p.349
鎧の名称について p.360
鎧（プレートアーマー）の価格 p.361
新発明の武器 p.419 p.430
ランスレスト p.475
フェシトビュッフ未掲載武器 p.534
リヒーテナウアー十八傑 p.546
モンテの鎧 p.579 p.590
鎧の厚さと硬さ p.598 p.616
モンテのアドバイス p.629 p.640
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