マンガキャラ 服のシワの描き方
１冊すべて「服のシワの描き方」です。１人のイラストレーターによる解説で、シワの種類、素材による違い、動作によるでき方、衣装ごとの作例と続きます。
第１章「服のシワ表現の基本」では、シワのできるメカニズム（重力と張力の影響）から、シワの種類の見分け方、素材による違い、男女の体格による違いを解説する。２章「体の動きとシワ」は、立つ、歩く、走る、座るなど動作によって、シワの出来やすい場所を学びます。
３章からは、衣装ごとに写真と作例＋シワ表現に絞ったポイント解説です。３章は「私服」、４章は「制服・スーツ」、５章は「ドレス・着物」、６章はメイドや看護師やスポーツのユニフォームなど「コスチューム」になります。
巻末は「カラーイラストメイキング」で、写真のシワを参考にファンタジー衣装の女性キャラを描く。
モデルは女性３人、男性１人です。作例はゲームのキャラクターデザインをしているイラストレーター伊藤サトシ氏、１人で統一しています。厚塗りタイプの絵柄で、しっかりした線で表現されていてシワが解りやすい。
■マンガキャラ 服のシワの描き方（池田書店）
シワ本は何冊か出ていて、今はナツメ社の「服のシワの描き方マスターブック」がロングセラーになっています。本書の構成はこれを踏襲している。違いは作例を一人に任せて、シワの描き方を整理・統一しています。
そして、問題なのがシワの種類・分類が微妙に違うことです。マスターブックは｛引っ張りジワ・寄せジワ・クセジワ（たるみジワ）｝、マンガキャラは｛重力のシワ・張力のシワ・（寄りジワ、折りジワ）｝・・・作例を見ての解答は、重力のシワ＝たるみジワ、張力のシワ＝引っ張りジワ＋寄せジワの一部、（寄りジワ、折りジワ）＝寄せジワの一部＋クセジワ・・・まあ混乱するので、どちらか１冊にした方がよいでしょう。
個人的な感想でいえば『力の始点』と『張力のシワ・重力のシワ』で整理した補助線が入る本書がしっくり来ました。でも、絵柄やモデルさん・衣装の違いもあるので、最後はお好みで。
ISBN-13: 9784262154060
▼目次（マンガキャラ 服のシワの描き方）
もくじ p.2-3
はじめに p.4
Part01 服のシワの表現の基本 p.5
マンガにおけるシワ表現 p.6
キャラクターの服の描き方 p.8
シワのメカニズム p.10
衣服の質感とシワ表現 p.12
男女の体格の違い p.18
考察・服にシワ01：重力とシワの関係 p.22
Part02 体の動きとシワ p.23
立ちポーズのシワを描く p.24
腕を動かすときのシワを描く p.28
上半身を動かす時のシワを描く p.32
イスに座ったときのシワを描く p.36
地面に座ったときのシワを描く p.40
歩くときのシワを描く p.46
走るときのシワを描く p.48
殴るときのシワを描く p.50
蹴るときのシワを描く p.52
上る・下りるときのシワを描く p.54
考察・服にシワ02：動きとシワの関係 p.58
Part03 私服のシワ p.59
パジャマを描く p.60
Tシャツ×ジーンズを描く p.62
シャツ×パンツを描く p.66
ワンピースを描く p.70
シャツ×タイトスカートを描く p.76
ニット×ロングスカートを描く p.80
男性のポロシャツを描く p.84
男性のシャツ×パンツを描く p.88
考察・服にシワ03：風とシワの関係 p.92
Part04 制服・スーツのシワ p.93
セーラー服を描く p.94
夏のセーラー服を描く p.104
ブレザーの制服を描く p.108
夏の制服を描く p.116
学ランを描く p.120
男性のブレザーの制服を描く p.128
男性の夏の制服を描く p.136
女性のスーツを描く p.138
男性のスーツを描く p.142
考察・服にシワ04：リアルと虚構のシワ p.146
Part05 ドレス・きもののシワ p.147
パーティードレスを描く p.148
ウエディングドレスを描く p.152
燕尾服を描く p.156
振袖を描く p.158
浴衣を描く p.162
男性の浴衣を描く p.166
考察・服にシワ05：光源の違いとシワ p.170
Part06 コスチュームのシワ p.171
メイド服を描く p.172
看護師服を描く p.174
女性警察官の服を描く p.176
クラシックロリータ服を描く p.178
空手着を描く p.180
野球のユニフォームを描く p.182
サッカーのユニフォームを描く p.184
カラーイラストメイキング
着色したときの服のシワ p.186-191
奥付 p.192
著者：伊藤サトシ（D5R）
モデル：鈴木薫、鈴木洋子、伊藤啓起、加藤美穂（オスカープロモーション）
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