コミッカーズアートスタイル Vol.4
かつて隔月から季刊になった雑誌コミッカーズですが、ついに「コミッカーズ・アートスタイル」と名を変えて半年に一回の刊行になってしまいました。雑誌の体裁を保っているけど書店では書籍扱いになっています。バックナンバーが手に入りやすくなったのは良いけどね。
コミッカーズアートスタイル4冊目の特集は「プロになるには」ですが、初心者向けで目新しいことは余りありません。要はネットや同人活動、持ち込みなどでコネでもなければ、専門学校もしくはその手の学科がある大学に行きなさいということです。特集記事がそのまま専門学校の広告か?
興味を惹いたのは「トライガンマキシマム」の連載が終わった内藤泰弘先生のインタビュー。最終回直前にフルデジタルに移行したそうです。決め手が「格段に紙に描く感覚に近付いた」という液晶ペンタブレットCintiq 21UX DZT-2100の導入で、ネームから仕上げまで全てデジタル作業なのだそうです。あと筋金入りのMac信者だったがとあるソフトがきっかけでWinに乗り換えました。●制作環境≫CPU:AMD Athlon64 X2 4200+ /メモリ:2GB /グラフィックボード:ELSA GLADIAC 776GT 256MB /ディスプレイ:Cintiq21UX DTZ-2100 /OS:WindowsXP SP2 /使用ソフト:Photoshop,Painter,ComicStudio
■コミッカーズアートスタイル 第4号(美術出版社)
あと「ブラックラグーン」の広江礼威先生がコミックスタジオでネームをしていること。ペン入れ等は液晶ペンタブレットでもなければ、まだまだキツイそうです。共通するのは漫画も文章と同じで推敲する部分が多く、デジタル化でやり直しが簡単にできるのはメリットなようだ。ただ、デジタル化で時間短縮にはならない。コスト削減も初期投資がペイできればよいけど、アシスタントのマシン・ソフト・タブレットまで用意するとなると、単行本が出るくらいの連載でないと無理でしょう。まあ、機材を持っている在宅アシスタントをつかまえればよい気もするけど。
▼目次 ComickersArtStyle Vol.4
プロになるには
絵を描く仕事、何がある? p.10
内藤泰弘 p.12
投稿と持ち込み p.20
天野こずえ p.22
塩野日干支郎次 p.24
久織ちまき p.27
若杉公徳 p.30
椋本夏夜 p.32
アシスタントと学校 p.36
羽住都 p.38
専門学校紹介 p.43
Comickers Gallery Selection 清原紘 p.50 /左折 p.52
高屋未央「コギトエルゴズム」 p.55
森羅万象のひとかけら2 森山由海 × 森奈津子「聖火の番人」 p.63
前嶋重機「仄冥き姫の吐息」 p.71
actual&active information for Comickers C's Press:村田蓮爾 fa・collection p.83 /広江礼威 p.84 /井上雄彦 p.88 /robot p.90 /ぼく、オタリーマン。 p.92 /堀佳子 p.93 /松苗あけみ p.94
菅野博之の「マンキ!」 p.95
ベテラン編集者・江藤千恵子が本音で指導!マンガ編集の現場 p.107
デジタルでマンガを描いてみよう p.112 /画材研究所 p.114
イラストマスター展 p.115 /プレゼント&次号予告 p.126
トライガンはネタバレロングインタビューっす。
>最後、ナイブスはどうなったのでしょうか。
とかね。