プロの現場で使えるパース講座
現役マンガ家による、漫画背景のためのパース講座。
正確なパースで描いても、連載漫画のような背景にはならない。そのプロの「感覚」に依るところを「才能」や「描く量」が足りないと切り捨てることなく、技術として伝えようという良書です。
一応、1~3点透視図法から解説されているので、初心者でも読み解くことはできます。ただ、パースを使って背景を描いて『違和感』を持った経験がある方が、より納得いくでしょう。
1~3点透視図法の解説が難しく書かれている。そこは単純に「パース塾」の方がやさしい。しかし、それはSTEP6以降の『カメラのレンズ効果』を説明するのに必要なのだと思う。この講座は前段の『建築パース』と、後段の『レンズからの映像』を一本道にして、漫画の画面(コマ)として解説しています。
今までも著者がアニメーターの本で、「背景は奥行き圧縮(望遠)」「コックピット内はウソパース(広角)」とか、映像として魅せるために、パースだけでは説明できない画面の話がありました。それを漫画用に視線誘導や、キャラの心理効果をからめて解説しているのは画期的です。
■「プロの現場で使えるパース講座」について(蹴りペンギン)
出版社に断られての自費出版ということで、今のところAmazonでしか扱っていません。本もカバーはなく同人誌ような印刷です。全ページ漫画による解説になっています。コミックスタジオを使用していて、キャラ作画を使い回した安っぽい作りが、シンプルすぎて妙になじむ。
ISBN-13: 9784990535704
▼目次(プロの現場で使えるパース講座)
はじめに p.2
もくじ p.3
STEP1 パ-スは感覚? p.4
STEP2 「良いパ-ス」と「変なパ-ス」 p.18
STEP3 フレ-ムと地面 p.28
STEP4 アオリとフカン p.56
STEP5 透視図法の違い p.66
STEP6 トリミング(切り取り) p.88
STEP7 見慣れたモノ p.96
STEP8 広角レンズ p.120
STEP9 実践! p.128
付録 p.148
おわりに p.152
奥付 p.153