アーティストのための美術解剖学

 人物デッサンをはじめ、漫画・イラスト・アニメーション・コンピューターグラフィックス(3DCG)・彫刻・フィギュアなど、今、人体表現を必要とするアーティストのために、1冊で美術解剖学を学べる実用書の決定版です。

アーティストのための美術解剖学アーティストのための美術解剖学: デッサン・漫画・アニメーション・彫刻など、人体表現、生体観察をするすべての人に

 序文で解剖学の発展と研究の歴史について紹介します。第1章「解剖学用語」は、医学・解剖学の難解な用語を読み解いて、美術解剖学を学ぶのに必須の手掛かりを教えてくれます。難読用語の多くにフリガナを付けてくれてありがたいです。

 2~7章は、人体の各パーツ{頭部(顔・顎)・胴体・腕・手・脚・足}の基本的な骨格と筋の構造を解説している。また、個々の筋肉の動きも示してくれます。順番に読む必要はなく、わからない所があったら、その体部を調べる感じです。例えば上腕三頭筋と上腕二頭筋の違いを知りたいとか。

 最終章の8章「全身」は、各パーツをつなげて全身像を描く方法の紹介です。全体の比率のとり方や、プロポーション(体型)の分析、7.5・8頭身比率法など、人物を描く際の流れやリズムといったことも指南してくれる。

 巻末は、解剖学用語のまとめ・案内、用語解説、索引となっています。


アーティストのための美術解剖学(マール社)

 著者は、30年以上にわたり、アメリカの芸術大学などで美術解剖学を教えている。また、多くの医学解剖実習でスケッチをしたり、長年の医学書・美術解剖学の研究から、今の学生~プロのアーティストにとって共通する美術解剖学の基本、又は重要となる項目のみを提示したとのこと。

 美術解剖の実用書については、1980年発行の「やさしい美術解剖図」がスタンダードになっていて、近年刊行された書でも、これを解りやすい表現にしたり、図版をカラーや3DCGにして工夫するといった焼き直しの範囲でした。

 それが、ついに同じマール社から内容の質・図版の量とも凌駕する本書が刊行されました。今後、10年単位でアーティスト・クリエイターの定番・スタンダードとして君臨し、ロングセラーを保証された実用書になるでしょう。

アーティストのための美術解剖学中身01

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アーティストのための美術解剖学中身06

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ISBN-13: 9784837301806
▼目次(アーティストのための美術解剖学 デッサン・漫画・アニメーション・彫刻など、人体表現、生体観察をするすべての人に)
もくじ p.5-7
謝辞 p.8
序文 p.11
序論:解剖学と造形美術 p.12

第1章:解剖学用語 p.20
この本の構成 p.22
解剖学用語の変化 p.23
解剖学用語の意味 p.23
解剖学的正位 p.24
正中線 p.27
解剖学的平面 p.28
矢状面 p.29
冠状面(前頭面) p.29
横断面(水平面) p.29
解剖学的方向/位置 p.31
解剖学的運動をあらわす用語 p.31
矢状面内の運動 p.32
冠状面(前頭面)内の運動 p.34
横断面(水平面)内の運動 p.37
3面すべてにまたがる運動 p.37
特殊な解剖学的運動 p.38
結合組織 p.40
軟骨 p.41
靭帯 p.43
腱膜 p.45
筋膜 p.46
皮下脂肪 p.47
骨格系 p.49
骨格の構造、体表の形状、および運動 p.49
骨組織 p.49
軸骨格 p.52
付属肢骨格 p.52
形状による骨の分類 p.53
骨の表面の特徴 p.55
関節 p.56
筋系 p.61
筋の構造 p.64
筋の名称 p.65
筋の付着 起始と停止 p.65
筋線維の種類 p.66
骨格はどのようにして運動をつくりだすのか p.66

第2章:頭・顔・頸 p.68
頭蓋 p.70
頭蓋の骨 p.73
脳頭蓋(頭蓋骨) p.73
顔面頭蓋(顔面骨) p.73
歯 p.75
頸椎 p.76
頭部、顔面および頸部の筋 p.77
咬筋 p.80
側頭筋 p.81
前頭筋 p.82
鼻根筋 p.83
眼輪筋 p.84
鼻筋 p.85
上唇鼻翼挙筋(LLSAN) p.86
口輪筋 p.86
上唇挙筋 p.88
大頬骨筋と小頬骨筋 p.89
口角下制筋 p.90
下唇下制筋 p.90
オトガイ筋 p.90
頬筋 p.92
顎舌骨筋と顎二腹筋 p.92
胸鎖乳突筋 p.94
頭部、顔面および頸部の構造と体表面の形状 p.96
頭部の中心軸 p.96
頭部の面 p.96
頭部のプロポーション p.97
頸の構造とかたち p.99
顔面の造作 p.101
眼 p.101
鼻 p.104
唇と口部 p.105
外耳 p.106

第3章:胴 p.108
胴の骨 p.110
脊柱 p.113
胸郭 p.115
胸骨 p.116
鎖骨 p.117
肩甲骨 p.118
上肢帯 p.119
骨盤 p.120
胴の筋 p.122
仙棘筋 p.125
大胸筋 p.126
三角筋 p.128
僧帽筋 p.130
腹直筋 p.132
外腹斜筋 p.134
前鋸筋 p.136
広背筋 p.138
大菱形筋と小菱形筋 p.140
肩甲骨筋群 p.142
胴の構造と表面のかたち p.144
体幹の軸 p.144
体幹の基準 p.146
体幹の組み立て p.148
体幹の回旋 p.150
腋窩(えきか) p.151

第4章:腕 p.152
上腕および前腕の骨 p.154
上腕骨 p.157
尺骨 p.157
橈骨 p.157
肘関節基本形 p.158
上腕および前腕の筋 p.159
上腕の筋 p.159
上腕二頭筋 p.161
上腕筋 p.162
腕橈骨筋 p.163
上腕三頭筋と肘筋 p.165
前腕の筋 p.166
前腕の屈筋群 p.166
橈側手根屈筋 p.168
長掌筋 p.169
尺側手根屈筋 p.170
円回内筋 p.171
前腕の伸筋群 p.172
長橈側手根伸筋 p.173
短橈側手根伸筋 p.174
(総)指伸筋 p.175
尺側手根伸筋 p.176
母指筋群 p.176
腕の構造と表面の形状 p.178
腕のプロポーション p.179
肘窩(ちゅうか) p.180
解剖学的嗅ぎタバコ入れ p.181
腕の橈側筋群 p.181

第5章:手 p.182
手の骨 p.184
手根骨 p.186
中手骨 p.186
指骨 p.186
手の関節 p.187
手の3つの筋群 p.188
母指球筋群 p.190
小指球筋群 p.191
骨間筋群 p.192
手の構造と表面の形状 p.193
手のプロポーション p.194
手指の特徴 p.196
手の皮膚の特徴 p.196
指の爪 p.198
手の握り方 p.198

第6章:脚 p.200
脚の骨 p.202
大腿骨 p.203
脛骨と腓骨 p.204
膝関節 p.205
脚の筋 p.206
大腿の筋 p.206
四頭筋群 p.208
縫工筋 p.210
内転筋群 p.210
ハムストリング・グループ(膝屈筋群) p.212
殿筋群 p.214
下腿の筋 p.216
前脛骨筋 p.217
長趾伸筋 p.217
長母趾伸筋 p.218
腓腹筋とヒラメ筋 p.219
長腓骨筋と短腓骨筋 p.221
脚の構造と表面の形状 p.222
脚のプロポーション p.222
脚の角度とリズム p.222
膝部 p.224
鵞足(がそく) p.225
膝窩(しつか) p.225

第7章:足 p.226
足の骨 p.228
足根骨 p.230
中足骨 p.231
趾骨 p.231
足弓(足のアーチ) p.232
足の筋 p.233
短趾伸筋 p.234
母趾外転筋 p.234
小趾外転筋 p.234
短趾屈筋 p.236
足の筋の作用 p.236
足の構造と表面の形状 p.237
足の裏および足のパッド p.238
足の基本的なかたち p.238
足の面 p.239
足のプロポーション p.240
趾(あしゆび)の特徴とリズム p.240

第8章:全身 p.242
動きのある人体を描く p.244
全身の構造 p.246
全身のプロポーション p.249
なぜ比率法を学ぶのか p.250
プロポーションの標準的な基準 p.250
8頭身比率法 p.252
7.5頭身比率法 p.254
分割による比率法 p.256
腕と脚の比率 p.258
身体部分の幅 p.259
身長と体型 p.260
身体ドローイングにおけるかたちのリズム p.262

解剖学活用ガイド p.264
用語解説 p.277
推薦図書 p.295
索引 p.297-304
奥付 p.304

人体のデッサン技法
Anatomy for the Artist

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